新自由主義が高速バス事故を引き起こした!

  動労千葉支援する会・習志野のブログより  

29日早朝に起きた高速バスの大事故。7人が亡くなり、39人が重軽傷をおった。そして、運転手が逮捕された。これは、新自由主義が引き起こしたものであり、運転手の責任にするべき問題ではない。
 規制緩和で簡単にバス事業に参入できるようになり、低価格競争が起きた。旅行会社は、バス会社にバスツアーを低価格で丸投げ委託(外注)した。バス会社は、生き残りのために、低価格競争を強いられ、結局、一切の矛盾は、労働者にしわ寄せされた。コスト=人件費を削減するため、運転士を2~3人確保して運行するのではなく、1人運転はざらであったという。今回、事故となった運転士も、眠い目をこすって運転していたという。
 事故の責任を運転手にかぶせるな! 運転手に責任はない! 一切の責任は、金もうけに走っているバス会社や旅行会社であり、国土交通省にある。何よりも、国鉄分割・民営化を強行し、郵政民営化や外注化・非正規化を進めてきた資本家階級の責任だ。新自由主義を打倒し、今の「命よりも金もうけ」の社会を変えなければならない。
 JAL(日本航空)の会長・稲森は、「利益なくして安全なし」と『日経ビジネス』で語っている。ふざけるな! まさに資本の利益追求が安全を破壊してきたのだ。今、格安高速バスだけでなく、飛行機でも格安航空券がどんどん出回ってきている。これも、人件費の削減、安全確保のための検査修繕業務の外注化や簡略化が進められていくことによって可能となっている。いつ、飛行機大事故が起きるかわからない。
 こういった破綻した新自由主義の絶望的凶暴化を粉砕するためにも、闘う労働運動の復権が問われている。  http://kaze2011dc.blog.fc2.com/blog-entry-307.html

 事故の全容が明らかになるにつれ、新自由主義による規制緩和・自由競争の「おぞましさ」、新自由主義が労働者をトコトン使い捨てし、社会をぶっ壊し、人間が人間らしく生きていけない社会にしていることに怒りが沸き上がる。                        「長時間過労運転」、「ダブルジョブ、トリプルジョブ」、 「日雇い運転手」、「白バス」、 ツアーバスの価格競争、バスの下請け構造、バスの運行に責任を取らない旅行会社、「国の基準を守らないバス会社」など次々と国の無責任ぶりと金もうけのためには安全などお構いなしの旅行会社・バス会社の実態が暴露されている。数年前の「スキーツアーバス事故」で、この制度やあり方のでたらめさが指摘されてきた。                   一切は新自由主義による規制緩和、自由競争、利潤追求の結果である。「労働者に事故の責任はない」。新自由主義は労働者も利用者も危険に陥れ、殺傷する=低価格バスの利用者は圧倒的に労働者階級そのものだ。                                          

 現場写真をみて驚くのは、ナゼ「防音壁への串刺し」なのかということ。左の投稿にあるとおり、ガードレールが「ガード」しない構造になっている。ガードレールと防音壁の隙間が事故をより悲惨なものにしている。この危険性について国交省(当時建設省)は98年に、「隙間のないよう連続して設置」を指示し、東日本高速は99年4月から、ガードレールを防音壁に重ねて設置することに決めたという。要するに、危険を承知で放置し、こうした個所が「何カ所あるか把握していない」という。資本そして行政も「利潤を上げるために、安全は無視する」ということだ。本当にこの社会は腐っている、壊れている。労働者が生きていくためには、新自由主義と徹底して闘い、階級的団結を復権させ、労働組合を甦らせ、この社会そのものを根底から変革していかなくてはならない。                           

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