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「あんさんぶる荻窪」廃止説明会にヤジと怒号! 児童館なくすな署名を区議会に提出しました

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 5月22日、杉並区の説明会に70人もの労働者・住民が結集し地域の怒りが爆発しました。
 「あんさんぶる荻窪」はJR荻窪駅に近く、児童館や集会室などが入る地域のよりどころとなってきた施設です。区当局はそこで働く労働者や住民の反対を押し切ってこの施設を取り壊し、駅反対側のかなり離れた天沼3丁目に複合施設を造る計画を進めようとしています。そこには児童館などなく、民間委託されるまったく別物の「子どもセンター」の設置が予定されています。
 児童館廃止反対の声に追い詰められた田中良区長は「もう引き返せない」などと強弁しており、区当局は説明会で、この「あんさんぶる荻窪」と児童館の廃止についての発言を認めず、新複合施設の設計図を示して「要望」のみに限定しようとしました。実際には建設会社と契約して、5540万円もの予算(税金だ!)をかけた設計図どおりに施設再編をごり押ししようというのです。
 この高圧的なやり口に怒りが爆発。東京西部ユニオンの北島邦彦副委員長や町内会の代表を始め70人もの参加者が口々に「児童館廃止は絶対に反対。白紙撤回を求める」「このまま住民を無視するならば署名運動を展開する」と追及し、激しく弾劾したのです。「杉並もゼネスト情勢だ」と声が上がり、闘いの機運は急速に高まっています。
 4月杉並区議選は、韓国・民主労総ゼネストと連帯し、戦争と改憲、児童館全廃・杉並丸ごと民営化絶対反対を掲げて、区議会の田中区長オール与党体制のうそとペテンを暴いて闘いぬかれました。その地平を引き継ぎ、東京西部ユニオンを中心に地域の怒りを解き放つ闘いがうなりをあげて進んでいるのです。

これを引き継いで、杉並区議会初日の5月28日、東京西部ユニオンは児童館なくすな署名3600筆を杉並区議会議長に提出しました。以下、東京西部ユニオンの織田さんからのレポートです(週刊新聞『前進』より転載)。

「荻窪北児童館廃止は絶対に反対」「計画を白紙撤回しろ」――5月22日の杉並区の説明会はヤジと怒号に包まれた。荻窪北児童館や集会室などを含む施設「あんさんぶる荻窪」を廃止して税務署に土地を明け渡し、税務署跡地に特養ホームと併設する予定の「天沼3丁目複合施設」なるものをめぐる説明会だ。
「複合施設をめぐる要望に限り、他の発言はするな」とあんさんぶる荻窪の廃止を前提に説明会を進める高圧的な区の態度に、住民・労働者の怒りが爆発した。町内会を代表して「このまま住民を無視するならば署名運動を開始する」という戦闘宣言もたたきつけられた。児童館全廃を突破口とした杉並区丸ごと民営化計画である区立施設再編整備計画との闘いは激しく火を噴いている。
4月の杉並区議選で北島邦彦候補を先頭に進めた闘いは第2ラウンドに入った。勝敗を決するのは民営化絶対反対で闘う労働組合をつくれるか否かだ。

民営化と労組解体が狙い
国鉄分割・民営化から28年、1047名解雇撤回闘争を継続する国鉄闘争と、杉並における児童館全廃攻撃との闘いは、本当に一つの闘いだ。
第一に、児童館全廃攻撃の核心は民営化攻撃だ。児童館を廃止して行われるのは、学童クラブの小学校内への移転と民間委託であり、それを突破口とした「道路・橋りょうを除く」596施設(学校・保育所・清掃事務所・老人ホーム……)すべてを対象とした杉並の丸ごと民営化だ。
労働者は毎日汗を流して仲間と働き、職場の安全を後輩へと受け継いでいる。この安全原則を当局・資本に守らせることが労働組合の闘いの軸であり、代々守り積み上げてきた継承性のもとに仲間と働くことに労働者の誇りがある。民営化はこれを断ち切り、まったくノウハウを持たない民間に丸投げし、労働者を非正規労働者に置き換えて解雇し続ける。労働者の誇りを奪い、労働組合を解体する攻撃だ。
国鉄分割・民営化は戦争と改憲、原発や労働組合解体など新自由主義の核心的攻撃であり、突破口である。国鉄闘争はこの国鉄分割・民営化に対して、今も反対を貫いている。民営化絶対反対の労働運動がここにある。

地域丸ごとの切り捨て攻撃
第二に、民営化は地域丸ごと切り捨てであり、労働組合を軸に住民丸ごとのゼネストを組織して打ち砕くべき攻撃だ。
民営化の先にあるのは、地域丸ごとの切り捨てと「命より金」の新自由主義だ。杉並区は荻窪駅を始めとして各JR駅前の再開発を何度も狙ってきた。その内容は「半径500㍍」の再開発と金もうけであり、その外側はすべて切り捨てだ。学童クラブも保育所も民間に放り投げ、その会社が撤退しようが知ったことではない。区長や「無所属区民派」はこれを「機能は維持・発展される」などと大うそをついている。「待機児童問題」「特養待機問題」の深刻さを盾に「民間でも増やせ」と民営化を推進している。日本共産党は「質を落とすな」と民営化に反対かのように体裁をとっているが、実は「ワーカーズコープ」という独自の委託事業で、すさまじい労働強化と非正規職化を強制している民営化利権団体だ。
労働組合がとるべき道は民営化絶対反対だ。待機児童を抱える住民(つまりは青年労働者だ)にも、この民営化反対闘争にともに立ち上がろうと訴え獲得していくことだ。この攻防が全労働者を獲得する闘いだからこそ、ゼネストの展望をはらんでいるのだ。

正規・非正規の解雇阻止へ
第三に、民営化をめぐる攻防は、正規職・非正規職の解雇を阻止する闘いにかかっている。今年度での廃止と「子どもセンター」化が狙われる和泉児童館では、すでに乳幼児一時預かり保育の外注化が決まった。どこまでも児童館労働者の職を奪い、職場を廃止する攻撃だ。同じく今年度での廃止が狙われる科学館では、指導員の配転によって事実上の廃館状態が強制され、退職強要が行われている。逆に言えば、労働者が解雇や任用替えを拒否して闘えば、職場廃止を阻止できる。国鉄闘争は、だからこそ1047名の解雇をめぐって闘われてきた。
東京西部ユニオンは鈴コン分会に続いて、アメリカン・アパレル分会長の解雇撤回と6月職場復帰をかちとった。西部ユニオンに結集し、職場廃止と解雇に真正面から闘おう。特にパートや嘱託(しょくたく)、アルバイトの非正規労働者に対する「雇い止めされても仕方がない」といった価値観は絶対に許せない。断固正規職化を求めて闘おう。
6・7国鉄闘争全国集会の高揚を引き継いで、闘う労働組合を職場につくろう。
(東京西部ユニオン・織田陽介)

41カ所の児童館をなくすな!
杉並区立施設再編整備計画=丸ごと民営化の白紙撤回を!
6・25杉並集会

6月25日(木)午後6時30分
杉並産業商工会館(JR阿佐ケ谷駅下車)
主催・東京西部ユニオン

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