大嘘つきの「原発はコントロール」安倍発言を徹底弾劾する

東京新聞0908 安倍首相のブエノスアイレス発言は、全くの大嘘!断じて許せない。

「新たな3・11」ともいえる福島第一原発からの大量の汚染水漏洩の現実を塗り隠し、原発事故などなかったものにしてしまうとんでもないデマを乱発して、苦吟する福島県民ばかりか全世界の労働者階級人民を欺くものである。放射能汚染、汚染水問題の抹殺をはかり、福島県民を圧殺するものである。福島から、また全世界からこれへの怒りが沸き上がっている。

安倍首相はなんて言ってるのか。「東京は世界で最も安全な都市の一つ」、「(福島第一原発事故はコントロールされている」、「汚染水の影響は原発の港湾内の0.3平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされている」「福島の近海のモニタリング結果は、最大でも世界保健機構(WHO)の飲料水の水質ガイドラインの500分の1」、「日本の食品や水の安全基準は世界で最も厳しく、被曝量は国内のどの地域でも基準の100分の1」、「健康問題は今までも、現在も、将来もまったく問題がない」「抜本解決に向けたプログラムを私が責任を持って決定し、すでに着手している」などの一言一言が、聞くものも「血を逆流」させる許し難い言辞であり、すべてが大嘘だ。img057
「コントロールされている?」とんでもない。メルトダウンした原子炉がどうなっているのかもわからず、原子炉の状態が不明なまま、ただただ「打ち水」方式で原子炉を冷却しているのではないか。膨大な汚染水に対して場当たり的な対応しかできず、その破綻がタンクからの漏洩であり、地下水と一体になって海に流れ出しているのが暴露されているではないか。漏水個所も特定できない現状だ。規制委員会は、もはや対応できない汚染水問題について「希釈して海に流す」とまで言っている。
「完全にブロック」よくもこんな大嘘が平然といえるものだ。港湾部の海との接触部分は、何ら閉鎖されていない。完全閉鎖したら汚染水が港湾からあふれ出るだろう。東電でさえ「完全に遮断できていない」といっている。「健康問題がなかった、将来もない」など本当にフザケルナ!被曝や内部被曝をなきものにする許し難いデマゴギーだ。現場ではすでに、作業する労働者が激減し、高濃度汚染下での「死のような」労働が労働者に強制されている。
「ふざけんじゃない。原発をコントロールできないから、汚染水にこんなに苦しんでいるんじゃないか」、「『完全にブロックされている』なんて現場をしらないから言える。国外では安全といいながらimg056我々には言わない。自分の言葉に責任持ってるのか」(相馬市の漁民「朝日新聞」)。京都大学の小出裕章先生は、「なにを根拠にコントロールされていると言えるのかが分からない。あきれた。安易な発言をしても、約束を破ることになるだけだ」(毎日新聞) 。
こんな見え透いた嘘までついて安倍首相が狙っているものはなにか。単にオリンピック誘致のためではない-オリンピック誘致を経済浮揚のテコとして使うと言うことはあるが、それ以上大きいのは、世界大恐慌下での激しい生き残りをかけての帝国主義・大国間の争闘戦である。放射能汚染水問題は、日本からの海産物の輸入禁止など激しい争闘戦となっている。なによりも大恐慌下での福島第一原発事故による「破壊的事態 」に直面し、日帝・資本主義が崩壊的危機に陥っていることである。ここからの生き残りをかけて、原発や鉄道、インフラ輸出を軸にした成長戦略で資本の生き残りと日本資本主義の延命を図る絶望的で凶暴なあがきである。安倍の大嘘は、必ず現実によって暴露され、打倒される。

福島県民の怒りを先頭に、原発と改憲・戦争の安倍政権を根底から打倒する闘いが始まっている。参院選東京選挙区での山本太郎さんの当選は、そうした怒りが噴出したものであり、この闘いは巨大な炎となって広がっていくことは間違いない。ナゼンを軸に反原発運動陣形を大きく形成し、安倍政権の改憲・戦争、労働規制撤廃=総非正規職化攻撃に絶対反対、階級的団結をしっかりとうち立てて、国鉄闘争の爆発と一体でたたかい抜こう。

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