無責任に職を投げ出して、戦争をあおる石原慎太郎

 石原慎太郎東京都知事が突然知事を辞任し、新党を立ち上げて国政に出ると発表した。一部マスコミはこれを持ち上げていますが、誰もが感じているように、これはまったく無責任で反動的なパフォーマンスです。

◆都政を破壊した「我欲」のかたまり

 もっともらしいことを言っていますが、石原前知事がやったことは利権と腐敗に満ちたデタラメなものでした。
 都庁には週2~3日しか出勤せず、大赤字を出した新銀行東京が息子の選挙のためだったことは有名です。オリンピック誘致騒ぎも都民のためではなく、むらがる企業利権のためでした。彼こそ「我欲」 のかたまりです。都政を黒字にしたと言いますが、それは絶対必要な医療や福祉、教育などを切り捨て、そのための労働者をどんどん削減し、非正規化した結果です。また学校に「日の丸・君が代」を強制し、これを拒否した心ある先生たちを次々と処分して学校をメチャクチャにしたのです。石原前知事こそイジメの元凶です。

 石原前知事は、3・11大震災・大津波と原発大事故に対して、「我欲が洗い流された」などとわめいて社会のひんしゅくを買いました。都知事の地位を利用し、やりたい放題の利権をえてきたの「我欲のかたまり」はお前だ! 

◆「尖閣購入」で戦争挑発

 極めつけは東京都とはまったく関係ない尖閣諸島(釣魚台)を「購入する」と騒ぎ立てたことです。これを利用して野田首相が国有化を強行しました。世界的に見ればこれは一方的な略奪行為です。領土争いの先には戦争しかありません。石原前知事のやっていることは、まったく無責任な戦争挑発です。戦争仕掛け人です。「国士」を気取り、青年を戦場に駆り立て、死を強制することに喜びを感じるとんでもない扇動者です。

◆「原発や消費税などたいした問題ではない」と改憲・戦争のために「大連合」叫ぶ

 大恐慌がどんどん深まる中で、没落するアメリカと日本の政・財界は、世界中で市場と資源の奪い合いを強め、特に中国に対する戦争政策と挑発的大演習を急激に強めています。石原前知事は彼らのお先棒をかついで、無謀な戦争挑発の先頭に立っているのです。
 「国政に出る」 のも「憲法破棄」 のためだと言ってはばかりません。石原前知事が目指すものは戦争・改憲です。こんなこと絶対許せません。

  「原発や消費税などたいした問題ではない」という。本当にふざけるな(怒!!)。 原発事故でどれほど多くの人々が家や土地を追われ、命を奪われ、家族が破壊され、被曝を強制され苦しんでいるか。被曝労働で多くの労働者が身を削っているか。消費大増税で命を削る生活を強いられる人々がいるか。一顧だにできない「政治家」が石原前知事だ。労働者や庶民の暮らしや生活と全く無縁な、無責任な戦争挑発者だ。

◆野田も安倍も橋下も石原も労働者の敵-労働者は団結して闘えば勝てる。

 野田・民主党も安倍・自民党も橋下・維新の会も、そして石原前知事もみんな財界・資本家の手先です。民営化や外注化で労働者を非正規に追い込み、使い捨てにしている連中です。それどころかそろつて原発と核武装を推進し、憲法を変えて戦争までやろうというのです。
 高まる反原発のうねりや、6割近くが非正規になつてしまった青年労働者の 「生きていけない!」という怒りの声をそらし押しつぶすために、「尖閣」や 「竹島」を叫び立てているのです。
 石原が畏敬・尊敬する中曽根康弘元総理のもとで強行された国鉄分割民営化攻撃は、労働者階級の闘いの圧殺、闘う労働組合の破壊を通して「総評・社会党を解体し、憲法を変える」ことが目的でした。しかし国鉄闘争は不屈に1047名解雇撤回闘争として闘いつづけられ、今秋の10・1JR外注化攻撃と大激突して、新たな労働運動の始まりの時代を切り開いています。そもそも石原は都知事になったとたん中曽根に習って都の労働組合の破壊=都労連の解体を画策したものの、都労連・現場労働者のストライキによる反撃を受けて、傲慢な鼻っ柱をへし折られ、労組に「謝罪する」屈辱を味わらされています。中曽根や石原が狙った労働組合の解体、改憲攻撃を労働者は闘ってうち破ってきたのです。

 今回の知事辞任と新党結成・国政復帰は、大恐慌下における新自由主義での必死の延命策のもとで、戦争と改憲に帝国主義のいっさいを託す反動として登場したものです。闘う労働組合を甦らせれば、絶対にこの足掻きをうち破って労働者階級が勝利することができます。

 新自由主義とたたかう労働組合の全国ネットワークを!国鉄1047名解雇撤回!外注化阻止・非正規職撤廃!反原発・反失業を闘う国際統一行動を!掲げて11・4労働者総決起集会を大爆発させ、彼らが一番恐れている労働者の団結を実現し、野田も安倍も橋下も、そして石原も、全部まとめてぶっとばそう!

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