2015春闘を安倍政権打倒の跳躍台に!(北島邦彦「すぎなみ未来BOX」)

183-3 新年明けまして、おめでとうございます。2010年代も中期となり、政治・経済など社会体制は国際的にも大きな転換期を迎えています。労働運動をはじめとする政治運動も、大変革を求められています。新たな気持ちで前進していきましょう。

安倍政権は昨年末、日本経団連・連合との政労使会議を開催し、「賃上げへ最大限努力することで合意」との報道がなされています。しかしその内実はどうでしょうか?賃金体系の抜本的改革、生産性向上、休み方・働き方の改革、女性労働力の動員(低賃金・不安定雇用の非正規労働者として!)などを前提とし、そうして企業収益が拡大すれば、わずかばかりのおこぼれを労働者に与えるという代物でしかありません。連合(日本労働組合総連合会)が一方的に資本攻勢に屈服し、総人件費のカットとさらなる長時間過密労働を現場労働者に押しつけるという合意なのです。

「大企業」にすべてを語らせる虚構

そもそも日本の企業の99・7%は中小企業であり、大企業はわずか0.3%。全雇用者(5629万人)に占める連合(675万人)の組織率は12%でしかありません。そのわずかばかりの労働者の賃上げをもって、あたかも全体の状況であるかのように描き出しているのは、マスメディアが「政府広報機関」と化しているからにほかなりません。実質賃金が16ヶ月連続低下…圧倒的多数の労働者の厳しい現実とはまったく無縁です。
15春闘では、中小零細企業ではたらく労働者、とりわけ非正規労働者の団結をとりもどし、原点的な賃金闘争を復権することがカギとなります。中小零細企業と大企業、正規労働者と非正規労働者の分断をのりこえるのはきわめて困難でした。しかし、労働者としての団結・連帯は、その分断を克服する本質的力を持っています。いまこそチャンスです。ともに闘いましょう!

学童クラブの学校移設=民間委託に絶対反対

DSC_0126 田中区長が打ち出した「区立施設再編整備計画」は、施設の老朽化と少子高齢社会に対応する自治体の行政施策として進められています。アベノミクス的成長戦略の柱である「女性の活躍促進」→「子ども子育て支援」→「学童保育30万人拡大」を、杉並区が丸呑みして具体化しようとしています。児童館が担ってきた学童クラブを、すべて小学校内に移して運営することが眼目です。
繰り返し主張してきましたが、残置される19ヵ所の子どもセンター(仮称)は、児童館機能を維持・充実させるものではなく、現在の児童館とはまったく似て非なる施設になることをハッキリさせる必要があります。そのことを重々知っていながら、「児童館全廃などと言うのは誤解」と触れまわっている政治党派・議員たちがいて、区民をペテンにかけてまで田中区政を擁護しようとしているのですから、許しがたい!

民間委託は労働者の権利剥奪と生活破壊だ

IMG_5671小学校内に移される学童クラブについて、学校であるがゆえにさまざま制約があって、これまでの学童クラブからは大きな変化を余儀なくされるという指摘がされています……まったく正しい。
しかし最大の問題は、小学校に移される学童クラブの運営がすべて民間委託されることです。区内にある単独の学童クラブも、1つを除いてすべて民間委託されています。学童クラブの民間委託によって、現在児童館で学童クラブを担っている200人を超える非正規労働者が職場を奪われ、新たに低賃金で非正規の労働者(青年)が膨大に生み出されます。すでに区内の学童クラブを受託している事業者では、労働者の不当配転・解雇をめぐる労働争議をかかえている事実があります。学童クラブではたらく労働者の労働条件が劣悪で将来展望ももてない状況で、子どもたちと労働者の安全が守られるはずがありません。
民営化・外注化絶対反対こそ、子どもたちと労働者、そして地域住民の安全・権利と誇りを守る唯一の道筋です。

北島邦彦


kitajimiirasuto戦争とアベノミクスを許さない!
労働者の新しい政党をつくろう!

都政を革新する会2015年旗開き

▼1月18日(日) 
 15時~
▼荻窪タウンセブン 8階会議室

参加費1000円

主催:都政を革新する会(鈴木たつおとともに歩む会、東京西部ユニオンと共催)

 

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