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11・2全国労働者集会で発表された「集団的自衛権行使・憲法改悪反対労組声明」「セウォル号惨事」決議

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集団的自衛権行使・憲法改悪反対労組声明

 われわれは7月1日に強行された集団的自衛権行使を認める閣議決定を絶対に許さない。「国権の発動たる戦争は永久にこれを放棄す る」「国の交戦権はこれを認めない」と定めたはずの憲法は踏みにじられ、戦争への歯止めが外れようとしている。われわれは歴史の分岐点に立った。戦争への 道を阻止しなければならない。それはどんな困難を伴おうとやりとげなければいけない課題だ。それは平和を求める労働者の特別の任務だ。

安倍首相は、「安全保障環境は変化した」「自由や幸福追求の権利、国民の生命が脅かされていいのか」「必要最小限武力行使は憲法 上許される」と言って、集団的自衛権行使を正当化する。戦争への道を美しい言葉で敷きつめようというのだ。しかし、彼らが守ろうとしているのは幸福や生命 ではない。貪欲な資本家たちの利益でありその国家だ。そのために血を流せと言っているのだ。そのために青年を戦場に送ろうとしているのだ。「真実など見る な、沈黙しろ!」と特定秘密法を制定したのだ。そして、財界の念願の要求に応じて武器輸出三原則を見直したのだ。
すべての戦争は「自衛」の名において始まることを片時も忘れてはならない。かつて歩んでしまったアジア諸国への侵略戦争がいかなる経過をたどって泥沼の ように拡大し、どれほどの惨禍を民衆に強制したのか。安倍首相は歴史を偽造してその戦争を崇高な行為として賛美し、再び国家主義や排外主義、領土問題を洪 水のようにあおって、憎悪と恐怖を時代の精神に仕立てあげようとしている。愛国主義はならず者の最後の砦だ。

「戦争をする国」への転換は、これまでの社会のあり方を全て破壊して暴れ回る力を生み出す。外への侵略戦争は内に向けた労働者への戦争とひとつのものだ。
現に、集団的自衛権行使容認と一体で、社会丸ごとの民営化、総非正規職化や解雇自由化、派遣法大改悪、国家戦略特区の指定など、労働者の権利と未来を打 ち砕く攻撃が加えられている。特に教育と報道が激しく攻撃され、「貧困による徴兵」が若者たちにのしかかろうとしている。福島ではこれまで人類が経験した ことのない大規模な放射能汚染が拡大しているというのに、原子力政策を維持するために真実を隠し、200万県民が見殺しにされている。沖縄では新たな米軍 基地建設が始まろうとしている。日米防衛協力の指針が改訂され、来春の通常国会では無数の関連法や治安弾圧立法の成立が画策されている。何もかもが戦争を することを前提に組み替えられようとしている。

安倍政権を戦争に突き動かしているのは資本主義体制の出口なき危機だ。世界恐慌が生み出した深い危機が、イラクで、シリアで、ウクライナで、バレスチナで、そして東アジアで戦争への衝動を生み出している。
世界最悪の財政破綻国・日本は、巨額の量的金融緩和と財政出動を柱とした「アベノミクス」を掲げて「今日」をしのいでいる。しかしそれが破滅的政策にほ かならないことは彼ら自信が一番よく知っている。誰ひとりとして明日への確信をもっていない。資本主義体制は歴史的限界に行き着き、危機にあえいでいる。

1950年、朝鮮侵略戦争の最中に強行された再軍備=警察予備隊の創設以来、戦後の歴史は、労働運動を解体して再び戦争のできる 国に変貌させようとする政治反動と、それを許すまじと立ち上がった労働者の闘いの歴史であった。その闘いこそが戦争を阻んできた力であった。その営々たる 闘いを憲法もろとも打ち砕こうというのだ。

大きな転換点となったのは、戦後最大の労働運動解体攻撃として仕組まれた国鉄分割・民営化だった。これまでは息をひそめていた反 動が大手を振って歩く現実は、それ以降の労働運動のとめどない後退によって生み出されたものだ。しかし、30年余り猛威を振るった新自由主義攻撃は、限度 をこえた社会的崩壊を生み出し、怒りの声は社会の隅々まで積みあがっている。誰もが変革を求めている。今こそその流れを断ち切って団結を取り戻そう。労働 組合をよみがえらよう。労働者の闘いこそが戦争を止める力だ。

われわれには、同じ一つの攻撃にさらされ、同じ一つの希望に向かって前進する労働者の力強い叫び声が世界中に響きわたっているの が聞こえる。「もうたくさんだ!」という怒りの声がストライキとなり、街中を埋め尽くすスクラムとなって燃え上がっている。資本家たちが引き起こす強盗戦 争を止めるために全世界の労働者が固くスクラムを組もう。労働者には「国境」も「固有の領土」も存在しない。労働者の国際連帯をかけて改憲と戦争に突き進 む反動安倍政権を打倒しよう。

2014年11月2日

全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部
全国金属機械労働組合港合同
国鉄千葉動力車労働組合

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「セウォル号」惨事に関する決議

セウォル号惨事は資本と国家による殺人だ!
「命より金」の新自由主義を打ち倒すために立ち上がろう!
本年4月16日に発生したセウォル号の沈没と300人をこえる犠牲者という大惨事は、韓国全土だけでなく、全世界に衝撃を与えました。この惨事は、紛れ もなく、新自由主義とその破産によって引き起こされたものです。船長までが非正規職という労働者の総非正規職化・無権利化と、金もうけのためには最低限の 安全対策さえ切り捨てるという恐るべき現実が、当然にもこの大惨事を生んだのです。しかも、資本と国家権力との底なしの癒着・腐敗は、救えたはずの命さえ 奪われるという耐え難い結果をもたらしました。

セウォル号にはたくさんの高校生が乗っていました。国家と資本によって多くの若者の命が奪われ、未来が奪われたのです。遺族たち の「二度と繰り返してはならない」という切実な要求にもかかわらず、パククネ政権は、事件から200日が過ぎた今も公然と開き直り、一層の規制緩和と民営 化・外注化・非正規職化=新自由主義攻撃の全面展開に突進しています。そればかりか、真相究明と責任者処罰を求める遺族の闘いに恐怖し、遺族の思いを踏み にじり、労働者人民の怒りと闘いの圧殺に必死となっています。私たちは、遺族をはじめとした韓国労働者人民の「特別法制定」「パククネ退陣」の闘いを全面 的に支持し、連帯し共に闘います。

セウォル号事件は、2011年3・11の日本の福島原発大事故が示したのと同様に、新自由主義のもとでは労働者人民はもはや生き ていけないことを、誰の目にも明らかに示しました。このような惨事を二度と許さず、新自由主義のもとではてしなく進行する貧困と社会の崩壊、そして戦争を くいとめるために、全世界の労働者階級が今こそ団結して立ち上がる時が来ています。私たちは、労働組合がその力を全面的に発揮し、資本とその国家に対する 絶対非和解の対決を貫いて闘いぬくならば、労働者階級は必ず勝利できると確信します。
全世界の労働者の国際的団結で、新自由主義を今こそ打ち破りましょう。
2014年11月2日
11・2全国労働者総決起集会参加者一同

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