11月8日区議会で1000名削減計画を説明
杉並区は、11月8日の区議会全員協議会において、来年度から2014年までの10年間で、区の職員を1000名削減する計画を提案しました。山田区長を本部長とする行財政改革推進本部での検討に踏まえ、向こう10年間にわたる「行財政改革大綱」と3年間の「行財政改革実施プラン」(合わせて『スマート杉並計画』と称する)を発表したのです。行革大綱の10ヵ年の戦略目標を財政健全化に据え、経常収支比率を95.8%から80%に、人件費比率を29.2%から25%に、減税補填債を15億円から0円にしようというものです。そのために、職員を向こう5年間で400名、さらにその後5年間で600名、計1000名減らすことを打ち出しました。
「10年間の退職者の 不補充で対応」と答弁
山田区長が選挙公約に1000名職員削減を掲げていたことは知られています。しかし、現実には、事務料の増大と業務的合理牲、区民サービスの維持などから慎重に検討すべきことです。それにもかかわらず、区財政の危機を理由に、何の検証もないままに一方的に1000名削減を上から押しつけてきたのです。そのためには新規採用はできるだけ抑え退職不補充で強引に減らして行くことを主張しています。けしば議員の「新規採用をしないで、10年間職員がそのまま年を取って行くような組織で区行政は成り立つのか」と言う質問に、区は「10年で1500名の退職者が予想されるので十分可能。新規採用を全くしないわけではない」と、まだまだ削減できるぞといわんばかりです。
また、「こんな重大なことを職員組合との擦り合せもしないで発表したのか」という質問に、総務部長は、「あらかじめ提案したが、まだ意見は来ていない」と答え、組合にも勝手に進めてゆくことを宣言しているのです。
向こう3年間でも毎年70人の削減を予定しています。来年度から現状で12部ある行政機構を5部に統廃合し、各部局から一律削減をめざしています。しかし、介護保険など事務量が大きく増えている今、その延長に1000名まで減らして行けば、早晩業務そのものが成り立たなくなることは明らかです。
区民と対応する現場はすべて民間委託と民営化に
1000名減らすには、職員の大半を占めている現業部門、区の施設や教育、福祉現場で働く現業労働者に手をかける以外ありません。そのために「スマート杉並計画」では、第1に、知的障害者更生施設の統合、障害者施設の委託を打ち出しました。第2に、保育園の児童定員と保育士定員の見直しと民営化、用務の委託化。第3に、児童館運営の見直し、委託または民営化。第4に、保健所の区民健康審査のあり方の見直し、技能系職員の全廃。第5に、学校給食調理業務の民間委託。区立幼稚園の廃止。第6に中央図書館の運営の委託化、菅平学園、健康学園の廃止が掲げられました。
けしば議員は「区行政の中で、区民と直接接する窓口や現場は全部民間に委託し、現場を知らない官僚だけの区役所になって、区民サービスの質が維持できるのか」と問いただしました。区は「区役所にはそれでもたくさんの職員が残るのでそうはならない」と答え、あくまでも強行する構えを示しました。この流れでは区に移管された清掃事業も、民間委託化がねらわれていることは火を見るより明らかです。
区民サービスの低下を訴え、 職員の団結を固め山田行革の1000人削減計画を阻止しよう
かつてない不況下で激化する資本攻勢と闘わねば、家族とともに暮らして行けない時代が到来したのです。時あたかも国労闘争団は、国労全国大会で「4党合意」を3度はねかえし、民間でリストラや賃下げにあえぐ労働者に闘う確信を与えました。11月5日、日比谷野外音楽堂を、国労闘争団を先頭に全国から3250名の労働者が埋めつくし、国労闘争団を支援する闘う労働運動のネットワークの拡大が改めて宣言されました。戦争の反省から住民生活を守る自治体のあり方を築き上げてきた私たちは、今これを変質させようとする山田区政と対決し、1000名削減計画を阻む責任があります。この計画が、行政サービスをことごとく民間企業に委ね、区役所を区民に遠いものとし、福祉や教育を切り捨てるものであることを明らかにすることです。区に働くものたちと区民との連帯の輪を広げて闘えば、このあまりにでたらめな計画は必ず打ち破れます。ともに頑張りましょう。
(11月10日) |