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教育長による「学校給食調理の民間委託決定」の独断宣言は許せません

来年度委託実施を中止させよう

学校給食視察
学校給食の視察を行うけしば区議(10月15日 杉並第一小学校)

 

11月10日の杉並区議会文教委員会で、教育委員会は「学校給食調理業務運営改善検討会」の最終報告を提出し、「給食調理の民間委託来年度4月実施」を突然発表しました。その理由は、@各学校における区の説明会で保護者の理解が得られた、A11月8日に区が発表した『スマートすぎなみ』で委託化の方向を決めた、B委託化の環境が整った、の3点を挙げました。都政を革新する会のけしば区議(文教委員)は質問に立ち、教育委員会を追求して重大な事実を明らかにしました。

11月8日に輿川教育長の裁量で独断決定

 けしば委員の「いつどこで、どのような会議で、どんな手続きで決めたのか」という質問に、教育委員会は「教育長の裁量で11月8日に決定した」と答えました。これまでPTAをはじめ多くの区職労働者・区民から民間委託への不安や反対の声が広がり、議会でも「拙速に委託を決めないでほしい」という保護者の請願・陳情が趣旨採択とされ、慎重な検討が始まったばかりです。また区職労への正式提案も抜きに、教育長は独断で来年度実施を「宣告」したのです。これが「区政への区民参加」をうたう山田区長の正体です。給食の民間委託の危険性がようやく保護者の間に伝わりはじめ、20万人署名運動がスタートした矢先です。山田区長は、このまま事態が進むと「保護者の理解を得ること」が条件とされた民間委託来年度実施が破綻し、何よりも区職労働者の怒りが広がることを恐れ、教育長の独断専行で委託化を見切り発車することにしたのです。

「保護者の理解を得られた」は大ウソ

 教育委員会の「保護者の理解を得られた」という説明に、けしば委員は、説明会参加者は小学校で6%、中学校で4%、参加者は「さらに不安が大きくなった」と言っている事実、「小学校PTA協議会が納得していないこと」などを挙げて追及しました。区は「理解を得られたのではなく理解が進んだと考えている」などといいわけし、保護者がいまだ納得していないことをしぶしぶ認めざるをえないのです。これに対し、賛成派の公明党議員からも、「自分は委託賛成だが、区民の理解が得られたという現状認識は違う」と批判されるありさまでした。

議会決定を無視した教育長の独断決定

 9月の文教委員会では、「拙速に来年度実施を決めないでほしい」とする保護者や調理士の請願・陳情が趣旨採択とされ、保護者の理解を得ることが来年度実施の前提とされました。そのため区は学校ごとの説明会を開き、あらかじめ校長に委託賛成を言わせるなどして、区民の声を聞いた形をとりつくろいながら実施を押しつけようとしてきました。しかしどの会場でも参加した人の不安が大きくなり、PTA協議会では納得できていないと表明せざるをえませんでした。それにもかかわらず議会で決めたことを踏みにじり、教育長が独断先行で実施を決めたことは重大です。
 しかも11月8日に初めて区議会に明らかにされた区の「行革大綱」と「実施計画」で、区役所丸ごとの全面民間委託化と民営化を打ち出したことを挙げて「理由」とすることは、いっそうの区職労働者・住民と議会の無視です。

学校給食民間委託に絶対反対を貫きます

 区は実施の理由として、「環境が整った」と答えました。しかし実際には、文教委員会や本会議での都革新の質問により、区が実施の前提とした、@給食の教育的意義、Aおいしい給食、B安全対策、C委託効果のどれもが、まったく維持できないことが明らかにされてきました。質疑の中で、業者選定でも委託料などの選定基準が明らかにされないことも含め何ひとつ納得できません。都政を革新する会は、学校給食の民間委託に絶対反対です。
 学校給食が民間に委託されると、栄養士は調理現場を直接指導できなくなります。学校教育の一環である給食を丸ごと外食産業にゆだねることは、学校教育に対する行政の責任放棄です。こどもの健康といのちを左右する問題を、当事者に何の相談もなくその想いを無視して物事を進めることは許せません。給食に関わる事故が起きても、区は現場労働者にすべて責任を押しつけるにちがいありません。
 行革実施計画で明らかなとおり、山田区長は政府・石原都知事と一体になって、給食民間委託を突破口に、区職労働者1000人の大リストラで現業をはぎとり、自治体労働者の団結と闘いをつぶそうとしています。現在でも、2000人の委託・非常勤労働者はますます使い捨てられています。87年の国鉄分割・民営化でやったことは、赤字はそのまま税金に押しつけて国鉄の財産を企業がくいものにしたうえで、結局労働運動をつぶそうとしたことだったのは、中曽根元首相の発言で明らかです。一方で鉄道の安全問題はないがしろにされ、ローカル線は切り捨てられたのです。

労働者・住民の生活と自治体行政を山田区長には託せません

 山田区長は11月の広報で、旧ソ連を引き合いに出して「公務員=悪、民間企業=善」という考えを煽りたて、自治体行政を、とりわけ教育や福祉を、介護保険同様に企業に丸投げしようとしていまです。その先には劣悪で無権利の不安定雇用の拡大=大失業攻撃と教育・福祉の切り捨てしかありません。
 質疑の中で、委託業者や委託校の最終決定は4月実施の2ヵ月前ということがわかりました。今回の教育長=山田区長の独断を認める必要はありません。開始された20万人署名運動の実現で、区の「保護者の理解を得られた」なる大うそを暴き出しましょう。闘いは始まったばかりです。
 今秋闘を、都区職労働者の力を合わせて石原都知事・23区長会と対決して闘うとともに、「効率化、サービス向上」の名による団結つぶしと大リストラときっぱり対決しましょう。区ではたらくすべての労働者と住民の団結をつくり、11月−12月決戦で来春の給食民間委託阻止を闘いましょう。

 (11月14日)