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杉並住民の会第三回総会

いのちと生きる権利を守りぬく

誇り高くたたかいの宣言

住民の会総会
2002年6月2日、介護と福祉を要求する杉並住民の会の第3回総会&記念集会が勤労福祉会館で開催され、区内各地域から会員はじめ200人の住民が参加して大成功しました。
 総会には来賓として「介護保険に異議あり!全国ネットワーク」の水上信也代表、和田杉並区高齢者施設課長、新城せつこ区議が参加してあいさつ。高田普次夫住民の会副代表が活動報告をおこない、医療制度改悪と介護保険制度、有事立法と戦争に反対して「命と生きる権利を守る」活動方針が採択されました。決算、役員人事も確認され第T部の総会は終了。
 続く第U部の記念集会では、琉球舞踊や女子高校生による詩の朗読パフォーマンスが披露された後、高槻市議で医師の小西弘泰さん、同じく医師の土肥徳秀さんが記念講演を行いました。「障害者」運動の代表、ヘルパー労働者からは連帯のあいさつ。
 集会は区内各地域の住民の会会員のアピールで最高潮に。「転んで介護を受けようとしたが区役所はちゃんと説明してくれず、ひとりで途方に暮れていたとき住民の会が手続きをしてくれた。おかげで元気になった」「住民の会で勉強会をやったりおしゃべりをしたり、とても楽しい」といった発言が続き、「戦争へ向かう政府は許せない」と医療制度改悪と一体で出てきた有事立法とたたかう決意も述べられました。
 住民の会のすばらしさは、介護と福祉をとりもどし生きる権利を守るために、高齢者自身が団結し、仲間の輪を広げ、生き生きとたたかっていることです。その誇らしい姿、アピールは、集会に参加した労働者や市民、若い人たちにも大きな感動と勇気を与えました。
 「高齢者を切り捨て、若者を戦場に送る悪政を私たちの力でかえていきましょう」と力強い集会宣言が響き渡りました。
開会あいさつ
八木ヶ谷妙子さん
杉並住民の会代表
八木ヶ谷代表 この会は世直しの会です。年寄りは社会の質を高めている宝物なんです。いっしょに生きましょう。自信を持って発言し行動していきましょう
メッセージ
伊藤周平さん
九州大学助教授
 介護保険に続いて、医療保険についても大幅な負担増をもたらす政策が進められています。社会保障が大きく削減されていく時期は軍事大国化の時期と重なります。こうした時こそ、国民の異議申し立ての運動が必要です。
講演
小西弘泰さん
高槻市民病院院長
高槻市議会議員

医療制度改悪・福祉破壊は戦争への動きと一体(住民の会総会で行われた小西弘泰氏の講演の一部を掲載します。)

戦争準備と医療制度改悪

小西医師 国会に「医療制度改革」の関連法案が提出されいますが、同時に、戦争のための有事法制も審議されています。戦争の準備と医療制度の改悪が同じ時期に国会にだされているのは、単なる偶然ではありません。私たちは「いのち第一、福祉は権利」をかかげるからこそ、この戦争への動きに反対の声をあげていかなければなりません。
 介護保険導入につづく今回の医療制度改悪は、これまでの医療・福祉制度を根本から堀りくずすものです。医療・福祉だけでなく、年金や失業手当、生活保護費などの給付水準を引き下げ、社会保障全体を減らす方針を打ち出しております。
 こんなことが行われたら、社会保障制度によってかろうじて支えられてきた老人や「障害者」や長期療養者などは、生きていけなくなります。労働者・市民の怒りが爆発するのは必至です。そのため政府は、「お国のためには、社会保障の後退も仕方がない」とあきらめさせるように考え方の転換を押し付けています。

国が憲法上の義務を放棄

 その第1は、「疾病の自己責任論」、病気になったのは自分の責任だから、医療費は自分で負担すべきというものです。健康が冒されるのは、かならず背景に社会的要因があり、それをとりのぞかなければ病気はなくなりません。過労死は自分の責任でしょうか。死んだのは自分が勝手に働きすぎたからだといわれたらたまったものではありません。健康に生きることは私たちの権利であり、国はそれを保障する義務がある、これが憲法に書かれていることです。

人の命に格差

 第2は、「働けなくなったり、寝たきりになったら、もう生きている必要はない」という、命の価値に差別をつける考え方です。中曽根元首相は、「老人に医療をほどこすのは、枯れ木に水をやるようなものだ」といいました。これが資本家や、政治家・官僚たちのホンネなのです。「国にとって役にたつかたたないか」を基準にして、人の命に格差をつけ差別する、これほど非人間的なことはありません。ナチスは、こうした考え方のもとに、「障害者」やユダヤ人をガス室に追い込んだのです。こうした考え方こそ、戦争をおこなっていくために不可欠なものです。「いのち第一」という考えを認めたら、戦争などできないからです。有事立法が出され、戦争をはじめようとしている今だからこそ、こんな考え方が強調されるのです。

老人は優遇されすぎ?

 第3は、「老人は優遇されすぎている」「医療や介護についても、若い人に頼らず、応分の負担をすべきだ」という考え方です。これもけしからん話です。老人はタダで若い世代に背負ってもらっているわけではありません。必死で働いて社会に対する責任を果たしてきた世代です。自分の老後の分もふくめ働いてきたのです。現役を退いた今、それを返してもらうのは当然の権利であり、遠慮することなどないのです。
 そのうえで、現実にお年寄りは所得の低い人が多い。高齢世帯の4人に1人は年収百万から2百万円の間で、約半数は生活保護基準以下です。「高齢者は優遇されすぎ」というのは、事実をねじまげ、若い世代と高齢者を対立させるための論法です。

医療費が多すぎる?

 第4は、「日本の医療費は多すぎる」「老人に金を使いすぎ」「このままでは国がもたないから減らさなければ」という考え方です。これもウソ八百です。医療費が30兆円というのは、多いようにみえますが、国民総生産との関係では7・5%でしかなく、先進29か国のなかで18番目です。社会保障費全体で11・9%でしかなく、社会保障後進国といわれているアメリカの15%よりも下です。私たちは医療や福祉にもっとお金をかけるべきだ、税金はそのために払っているのだということを自信をもって主張すべきです。

いのち第一、福祉は権利

 こうしてみると、憲法や老人福祉法でうたわれている「医療・福祉は権利、国の義務」という基本的理念を根本からひっくりかえし、戦前のような「個人より国が大事」という、国家主義の考え方に転換させようとしていることがよくわかります。「いのち第一、福祉は権利」のスローガンを今こそ高くかかげ、団結してたたかうことの重要さをあらためて確認したい。

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