1月23日杉並区交渉もどる 2002年2月up

介護と福祉を要求する杉並住民の会

2度と孤独死を起こしてはならない

杉並区の責任を鋭く追及

2002年1月23日、介護と福祉を要求する杉並住民の会と杉並区との交渉が行われました。1月7日に発見された西荻での老老介護の孤独死事件を目の前にして、「とうとう杉並でも起きてしまった」という痛切な思いを胸に、八木ケ谷妙子代表を先頭に交渉がもたれました。

 最初に西荻の孤独死が議題になりました。これについて区の回答は「新聞報道以上のことは知らない」「区には責任はない」というもの。ただちに怒りの声がつきつけられました。

 「孤独死が昨年で一千人。介護保険が始まって十倍に増えているというじゃないですか」

 安否確認や緊急通報システムの普及に努めているという回答に対しても鋭く迫りました。

 「昨年、心臓発作で2回救急車で運ばれた。緊急通報システムを申し込んだら『時間かかりますよ』と言われ、いまだに設置されていない」

 この話に担当課長は顔面真っ青。その日のうちに対応がとられました。

 「介護認定を申請しに行ったら、パンフレットだけわたされ、後はご自分でと言われた。年寄りは目も悪くなっていて読めったって読めない」
 「老健施設に入れても3カ月で追い出される。やっとそこになれたころには、次へ移ることになり、年寄りを早死にさせるようなものだ」
 こうした切実な訴えが続きました。戦争で戦友がほとんど戦死する中を何とか生きて帰り戦後を生きぬいてきた人の話、夫を戦争に取られ空襲で焼け出され幼子をかかえて戦後を生きてきた人の話、こういう高齢者を粗末にするのかという問いかけに、区の担当部長や課長らは首をうなだれるばかりでした。
 交渉では、杉並区の介護保険予算の執行率が75.9%で40億円も残ったことが明らかになりました。利用料自己負担がはらえないため、利用できないのです。杉並区における利用率の低さを具体的数字をあげてただしました。
 また保険料の滞納者は今年1月15日現在で1359人にのぼることも明らかになりました。こうした実情をふまえ住民の会は、介護保険料の減免と助成、さらに利用料の減免と助成の拡大を強く求めました。

 交渉を終えて八木ケ谷代表は参加者に「これだけの顔を見ると自信が出ます」と語りました。昨年から東京都の介護保険不服審査の口頭陳述で、一人ひとり自分たちの思いを語ってきた住民の会です。こうした積み上げが区を追いつめています。新城せつこ区議は口頭陳述の記録が区にも届いていることを報告し、「山田区長にこそ読ませるべき」と語りました。

 

高齢者に「早く死ね」というもの
医療制度改悪はばもう
安心して受けられる医療を

小泉政権は、いま開かれている国会で「医療制度改革」法案を通そうとしています。「改革」とは名ばかり。働く者や高齢者の負担を重くし、安心して医者にもかかれなくなってしまいます。医師や医療機関にしても、良心的な医療経営が成り立たなくなってしまいます。

高齢者と働く者から金をむしり取るもの

 あいつぐ老人保健制度改悪で、高齢者医療費はゼロだったものが、一部負担、定額負担、そして01年1月からは1割の定率負担と、次つぎと負担が重くされてきました。それでも一般の診療所の外来の場合、月の負担の上限は3千2百円です。それが最高で月4万2百円にまで引き上げられます。
 さらに今回は先送りになりましたが、70〜74歳の高齢者を高齢者医療制度からはずし、75歳以上を「高齢者」と再定義しようとしています。高齢者医療の対象外とすることで、窓口負担を1割から2割負担に、ゆくゆくは3割にしようというものです。負担上限額も何倍にも増やすものです。
 これでは高齢者に「医者にかかるな」「早く死ね」というに等しいではありませんか。高齢者が十分な医療を受けて、長寿をまっとうすることはすばらしいことです。高齢者医療費が増えているとはいえ、戦後の皆保険制度の定着でも、欧米と比べても医療費は低く抑えられてきたのです。
 またサラリーマンの場合、現行では本人は外来・入院とも2割負担、家族は外来3割・入院2割ですが、これをすべて一律3割にしようとしています。負担上限額も引き上げられます。さらに保険料をボーナスからも取るとしています。働く者にとって大変な負担増となるのです。

金で医療買う仕組に医療保険制度が変質

 健康保険証さえあればいつでも、どこでも、だれでも、安心して医者にかかれる医療保険制度が根本から変質してしまいます。今度の医療制度改悪によって、お金がなければ、まともな医療が受けられない仕組みに変わってしまうのです。
 保険診療で行える医療行為の範囲をせばめ、保険外の自由診療の範囲を広げるためです。これ以上は自費で診療を受けなさい、治せる病気でも金のない人は救いません、となるのです。
 介護保険の導入や年金制度の改悪などと一体でこれまでの社会保障制度を土台から掘り崩し、とんでもないものに変質させるものです。人を殺す戦争や銀行救済などには金をおしまず、人を救う医療や介護は高齢者や働く者から奪い取るのが小泉政権の構造改革の正体です。医療制度改悪をなんとしてもストップさせよう。

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