倍額保険料など払えるか
各地から21団体120人で追及
全国ネットワーク結成を誓う
9月7日、介護と福祉を要求する杉並住民の会を先頭に、大阪・高槻や東大阪の住民団体など21団体・120人が参加して、厚生労働省との交渉が行われました。今回で3回目の交渉は、保険料の10月2倍化を目前にして、鋭く当局を追及するものとなりました。
交渉は、@10月保険料引き上げの凍結・延期、A保険料に関する罰則適用の凍結、B高齢重度「障害者」の居宅介護の介護保険以外の施策による保障、という要請事項をかかげて行われました。
保険料を払えない人には利用料の全額支払いを強制する罰則に対して、「千円を払えない人がなんで何万円も出せるか。死ねと言うのか」など、怒りの声がうずまきました。「障害者」団体の参加者は、介護保険優先によって従来の「障害者」福祉が奪われる現実をつきつけました。広島からの参加者も被爆者医療などが奪われる現実を鋭く追及しました。
介護保険の矛盾はますます明らか。交渉後「介護保険に異議あり!全国ネットワーク準備会」の総会を開いた参加者は、さらに運動の拡大を誓い合いました。 9月21日 東京都口頭陳述
高齢者は政治と社会の主人公
次つぎと介護保険に怒りの声
108人が不服審査請求 21人が意見陳述
9月21日、介護と福祉を要求する杉並住民の会が、東京都の介護保険審査会で口頭意見陳述を行いました。杉並区が10月から介護保険料の満額徴収を始めることに対し、5月25日に起こした行政不服審査請求にもとづくものです。申請人一人ひとりが、直接審査会に訴え、自分たちの声をとどけるものです。
口頭陳述が行われた都庁会議室には、申請人、代理人、補佐人がぎっしりと座り、一人ずつマイクの前に出て、介護保険制度への怒りを込めて、意見を述べました(別掲参照)。この日、申請人108人のうち、21人分の陳述が行われ、10月1日に第2回を行うことを確認し終了しました。
住民の会は、口頭陳述の後、八木ケ谷妙子代表を先頭に、都庁記者クラブで記者会見を行いました(写真)。新聞、テレビなどマスコミ各社が集まり関心の高さが示されました。
意見陳述から記者会見までの一日の全行動を終えて、住民の会の一人は「やってみると、あたりまえのことだね」と語っていました。住民の会はこう宣言しています。
「高齢者は、たんに助けてもらうだけの存在ではありません。いつまでも黙って泣き寝入りするだけの存在でもありません。年老いても、たとえ歩けなくても、寝たきりになっても、人間として生きる希望に燃える、政治と社会の主人公です」(声明)
まさに集団不服審査請求こそ、このことを、きっぱりと示すものです。
怒りの口頭陳述
介護保険で犠牲者が出ている これは国による詐欺と同じだ
9月21日の口頭意見陳述で、申請人が審査会に訴えた怒りの声を紹介します。
私は自分自身の力で生きてきました。この歳になって介護保険にいじめられるなんて思ってもみなかった。介護保険で犠牲者が出ているんです。飛び降り自殺した人、餓死した人など2桁です。犠牲者にあやまってほしい。
介護保険が始まった時に、もう息子の世話にならなくていいと希望に胸をふくらませた。始まってみると話が違う。私の年金は6万円。国民年金の人はその半分。病気になっても利用料が高くて使えない。私より年金低い人はどうするのか。
介護保険の以前は、ホームヘルプやデイサービスが受けられたのに、それができなくなった。介護保険で福祉がなくなってしまった。
国民年金が3万8千円で、今も家政婦の仕事し切りつめて生活しています。これで働けなくなったらどうなる。3万8千円の中から利用料は払えない。しかもポックリ死んだら介護保険はかけ捨てです。
何十年も働いて税金を払ってきた老人を大切にしようというやさしさがない。所得の格差にくらべ5段階の保険料の差が小さい。それでいて施設利用もできない。国による詐欺です。杉並区は10億円介護保険の予算があまっているのに、10月から倍額にしようとしているんです。
4月に腰を痛めて働けなくなった。生活保護を受けようとしたら銀行にある金を使えと言われた。たった300万円。自分の葬式のために残しておきたいんです。
妻と相談して朝早起きするのをやめたんです。10時まで寝ていて、それから昼食をとって、そして夕飯。1日2食に切りつめています。
障害3級の「障害者」です。つれ合いの遺族年金をもらった時に、障害者年金もらえなくなった。老人福祉年金もなくなる。この状態で要介護1です。一人暮らしで、すごく不安です。
私の母は要介護1。家事援助を頼もうと6ケ所くらい連絡して、すべて断られました。保険料を払っていながら受けられない。国は減免してもいいと言い、新宿や品川などで減免制度を作り始めているのに、杉並区は減免しないと言っています。介護保険料の滞納者が2千6百人以上になっています。なのにこれにペナルティーを課すという。死ねというのと同じです。
厚生省との交渉の時、ある人が言っていた。小泉首相は戦没者に報いると、反対の声を押し切って靖国神社を参拝した。だったら戦争を生き抜いてきた私たちは生き神様ではないかと。それを大切にできないのか。
老人が自分の社会だと思えたら元気になる。老人が元気なことが、社会が健全だという証拠なんです。
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