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「つくる会」教科書採択をはばみました

12350人の署名と連日の座り込みで区教委を包囲

区民の声をあつめた運動の力

不採択決定 報告会
7月25日午後2時 杉並区教育委員会で「つくる会」教科書の不採択を決定!!「杉並 親の会」メンバーとともに勝利を喜ぶ新城区議(左端) 区役所前で、教育委員会の傍聴報告会。「つくる会の教科書は不採択になったが、あんな井戸端会議のようなところで大事なこどもの教科書を決めているなんて・・・」「4年後の選定に向けて今日を第一歩に運動を続けよう」「つくる会教科書を推した大蔵委員と宮坂委員の辞任を求めよう」など発言が続き、杉並区でかちとった勇気を採択が山場を迎えている全国各地へ発信していこうと確認された。(後列右端から新城せつこ、けしば誠一、長谷川ひでのり)
区役所包囲人間の鎖 新城せつこ
7月24日 12時30分 「つくる会」教科書を採択させるな!人間の鎖に550名が参加。杉並区役所をとりかこんでみんなでアピールしました。 新城区議(中央)も元気いっぱい人間の鎖に参加。こどもたちの未来のために、在日朝鮮人・中国人を始めとするアジアの人たちと手を結び、議会内外で頑張ることを誓いました。

「不採択!勝利!」 

「不採択!勝利!」この声が杉並区役所内、審議を終えたばかりの教育委員会前の廊下に響きました。同時に、あらかじめ用意されていた「不採択勝利」の横断幕が広げられました。7月25日の区教育委員会で、ついに「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書(扶桑社)は、歴史も公民も採択されませんでした。
 連日の区役所前座り込みと教育委員会の傍聴、1万2350人も集まった署名運動など、こうした区民の力が、きりひらいた勝利です。昨年11月、「つくる会」教科書の採択をねらう山田宏区長による、5人の教育委員のうち3人を突如解任して入れかえようとした暴挙に対する都革新の議会質問以来、「こどもたちに戦争をよいことと教える教科書は使わせない」と危機感に燃えたお母さん、お父さんたちが立ちあがり、運動は大きく広がりました。
 4月には、「つくる会」の教科書採択に反対する杉並・親の会が、生まれました。杉並のたたかいは、マスコミでも大きく取り上げられ、韓国のマスコミでも報じられました。全国にさきがけ杉並で「つくる会」教科書を採択しようという目論見は、逆に大きな連帯と共闘を広げ、山田区長を追いつめたのです。

「つくる会」教科書はばんだ勝利 杉並から全国に勇気を発信した

杉並区議会議員 新城せつこ

 連日の座り込み行動から始まり、採択日までの大変なたたかいでした。
 親の会の取り組みも4月の始めの頃から、3カ月あまりでした。街頭に立てば、「つくる会」の関係者たちから、こづかれたり、妨害をうけたり、という状況の中ではらはらしながらでした。しかし、アジアの人たちになんとかこたえようという熱い思いを持って、みなさん、本当に頑張ってこられました。署名も1万2千人を突破して、勝利しました。
 杉並区内に住む多くの人たち、親の会をはじめ、在日朝鮮人、中国人、アジア人たち、そういう人たちの力で、この採択を阻んだと言えると思います。
 私たちは、つくる会教科書(扶桑社)だけは絶対許さないと、そこを焦点にして頑張ってきました。右翼的な教育委員が二人はいっていますから、どうなることかと、私自身これまでの中でも、いちばんドキドキしました。「つくる会」教科書を阻んだということで、全国のみなさんに、勇気をもっともっと発信していきたいと思います。
 ただ教育委員の問題、大蔵氏・宮坂氏の問題については棚上げになっています。この2人は絶対に辞任に追い込まなくてはならないと、あらためて感じています。山田区長が任命したこの2人。教科書採択をめぐる発言を聞いても、やはり、山田区長の任命のもとで、「つくる会」教科書を採択するために教育委員になったということが、明らかになりました。今後のたたかいで、2人を辞任に追い込むために全力で頑張っていきましょう。
 今年6月の議会で任命された安本氏の任期は、来年の6月までです。教育委員の人事問題が、来年の5〜6月に焦点になります。どういう人が任命されるのか本当に息をのむような状況になると思います。いったんは採択阻止ということで勝利しましたが、次の教育委員人事問題と、大蔵、宮坂両氏を辞任に追い込むたたかいに全力で取り組みたいと思います。

教育委員会を傍聴して

 「つくる会」教科書不採択を決めた教育委員会を傍聴したお母さんたちが、外でかたずを飲んで待っていた人たちに、委員会終了後、ただちに勝利の報告をしました。その喜びの声を紹介します。

 先生から奪った採択権 あんな人たちにはやれない

 とにかく不採択、勝利しました。24日、25日と2日、傍聴したけれど、教育委員会のていたらく、水準の低さは変わりません。何も知らない素人集団、あんな人たちに大事な教科書を決められるというのは間違いだと思います。先生たちから奪った採択権を、あんな人たちにあたえるわけにはいかないと感じました。
 ぎりぎりのところで勝ちましたけれど、油断はならない。4月1日から数えて116日。いろいろなことがありましたが、はねのけてきました。うちのこどもも来年中学1年生なので、ちょっと胸をなでおろしています。

 みんなの力でかちとった 今日の勝利が大きな出発点

 この不採択・勝利と書かれた幕をみて、やっと実感がわきました。私たちがめざしてきたことが達成できた。この過程をとおして、教科書だけの問題じゃないですよね。そのことをふまえて行かなくちゃならないと思います。
 審議がいい加減だと思ったこと一つだけ言います。歴史の時には「歴史観」だのと大騒ぎしているんですが、理科は「観」がないって言うの。数学は2+1=3だから答えはひとつだと、そんなにいろいろ問題ないと言う。うそですよ。数学にも、何を何で教えるか、何を引き出すのか、ということがあるんですよ。そんなの歴史だってなんだってみんな同じ。それをないと言い切ってパッと審議を終わっちゃう。
 「バランスがいい」だのと言われてわかりますか。何のことか。抽象的な言葉ばかり並べて決めるのはおかしいです。現場の先生が自分が教えるときはどうなのか、と選んで欲しい。こどもは教科書通りに反応することなんかないんです。ほとんど違う反応をして、先生や親は、あたふたしているのが現状。じゃあこうしようといつも工夫の積み重ねをしている。そんな中で選ばれるもので、教育委員会で決められるのは間違っている。
 先生たちが一番多く意見を出してきている教科書とは違う教科書に決まり、傍聴席の先生たちが、ため息をついていました。先生たちの意見で決めるべきです。そういうことがよく分かりました。次の課題にしたい。
 この活動を通じて、多くを学び、真剣に考え、私たちの責任を痛感しました。多くの人びとが交流して、大きな力になりつつあることを実感しています。この力がなければ、日本は大変な方向に行ってしまいます。今日の勝利は、もっと大きなことへの出発点です。でも、今日はとにかく、みんなの力で、勝ったと言うことを喜びたいと思います。

不採択・勝利したお母さんお父さんの声

不採択になったことを中学1年の娘に知らせたら、すごく喜んでいた。この運動の中で、いろんな事を経験できたし、親子で話し合う機会もあったので、良かったと思います。教育委員会が教科書を選ぶシステムを変えていかなければ、と強く思いました。

私は小学校で教えている教員です。教師に教科書を選ばせないで、だれに選ばせるんですか。

 昨日は国立に行って「人間の鎖」に参加しました。国立でも不採択になって、あぁよかったという気持ちです。国立では右翼が押しかけてきました。「つくる会」教科書賛成か反対かは、右翼対普通のお父さんお母さんの関係です。杉並で不採択になったのは、こうした皆さんの力です。これをバネにしていこう。この草の根民主主義、普通の人びとの民主主義が光っています。

自分の目で確かめて、今の時代が見えました。勉強になりました。何となく生きていってしまうのではいけないと、考えさせられました。

アジアの人たちが「つくる会」教科書に怒り、運動しています。この教科書を押し通そうとする政府は、もう一度、アジアを侵略していることと同じなんです。

不採択に持ち込んで、大勝利だと思います。杉並の運動で、これから採択される全国を勇気づけることができたのではないでしょうか。

私たちって、すごいかもしれない、と思いはじめています。

駅前で署名運動をやっているのに出会って、私もこの運動をはじめました。一人ふたりではなく、底力を持ったみんなが集まれば、やれると感じました。

本当に良かった。私は出版関連で働いています。教科書をつくっている労働者の大変な状況をみたり、聞いたりしてきました。たとえ、「つくる会」の教科書が不採択になったからと言って問題が終わったわけではない。この間のことで、採択されなかった教科書会社の中には、会社の運営そのものが、どうなっていくのかと言うことがあるだろうし、教科書労働者たちの給与や労働環境などがどうなっていくのだろう、という問題が増えていっています。
 4年ごとの採択ですから、今回不採択になったということはものすごくうれしいし、本当に一人ひとりが小さな声をあげ続けた成果だと思うが、これが最後ではなくって今日を4年後に向けた新しい出発にして、少しずつでも頑張っていきたいと思っています。

杉並でのこの採択日を始めとして、東京−全国で教科書の採択が山場を迎えています。親の会は「つくる会」の教科書をなくすまで頑張らなくちゃいけないね、といつも話していますけれど、杉並だけではなく、各地区の闘いを全力で支援していきましょう。

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