都政を革新する会
代表 長谷川ひでのり/ 前杉並区議会議員 けしば誠一 / 杉並区議会議員 新城せつこ
杉並区役所が自衛隊の訓練の舞台に ―7月17日図上演習
昨年9月3日、石原都知事の号令の下、陸・海・空三自衛隊7千百名をはじめ、2万5千人もの自治体職員と住民を動員して行われた東京都総合防災訓練=ビッグレスキューが、9月1日にも予定されています。昨年の自衛隊参加の様相からも、これが戦争を前提とした訓練であることは明らかです。
現在、これに先立って本部運営訓練とする図上演習が7月17日と18日に行われることになっています。このメイン会場には、江東区・八王子市・調布市に加え、杉並区が自ら名乗りを上げています。これは、9月1日に川崎市から調布市にいたる多摩川流域一帯で行われる自衛隊の軍事演習と一体のものです。いま私たちは、区内を自衛隊がわが物顔でのし歩くという重大な事態を迎えようとしているのです。
もともと図上訓練とは、軍事用語で指揮所演習といわれ、軍隊では一般的に行われている軍事訓練です。出されたシナリオによると、7月17日、9時半から5時間にわたり、区庁舎第5・6会議室において、区長を本部長とする図上訓練に職員が動員されます。この中で、区長が自衛隊の動員を要請し、自衛隊練馬駐屯地第1普通科連隊からの部隊動員を想定した2名の連絡員が加わることになっています。 自衛隊派遣要請に当たって被害程度の数値の基準など全くなく、最初から自衛隊動員を目的とした訓練であるといわざるをえません。
防災口実に、自衛隊中心の治安出動・戦時訓練
今回の図上訓練の目的には、@防災担当職員の能力育成、A地域防災計画の検証と並び、B区市町村および防災機関等の相互の連携・調整要領の向上が掲げられています。戦時の自治体・民間動員を定めた周辺事態法制定以来の日本の軍事国家化の流れと重ね合わせると、この訓練は実に危険なねらいをもっています。
しかも、今回の図上訓練でも自衛隊が主導的な役割を果たしています。東京都の資料によれば、「本図上訓練と並行して、陸上自衛隊の東部方面隊指揮所演習が行われ、訓練内容について連携を図る」とされています。ここでは、自衛隊と東京都、さらには参加自治体の連携の強化が追求されるのです。
さらに、今回の図上訓練の仮想シナリオの作成を委託した「椛麹防災ソリューション」という防災関連会社は、実に社員の9割以上が自衛隊出身者(代表は元陸自一佐)という完全な自衛隊の御用会社であることが判明しました。
防災を口実にして、自衛隊の主導による職員や区民の動員体制が緻密に計画され、その訓練に地域住民や子どもたちが動員されることを許してはなりません。
8月26日、杉並区防災訓練に地元住民に無断で自衛隊ヘリ部隊の参加を要請
都政を革新する会の調査で、8月26日の区独自の防災訓練にもはじめて自衛隊が動員されることがわかりました。
区防災訓練は、これまで区内小中学校等で地域住民や子どもたちを動員して8月末の日曜日に行われてきました。今年は、防災公園に計画された浜田山の興銀グランドが会場とされ、地元町会に準備を依頼してきました。ところが山田区長は、地元には相談なく陸上自衛隊のヘリ部隊の動員を要請していたのです。迷彩服の自衛隊員で浜田山興銀グランド周辺を「制圧」させようとしているのです。
区内のこどもたちに、戦争を正しいと教える教科書を押しつけようとしている山田区長は、防災訓練に名を借りて、自衛隊を動員し、その指揮のもとに住民や子どもたちを動かす戦時体制を想定した訓練を強行しようというのです。
また、これが昨年の東京都の治安出動訓練を前に石原都知事が明言したように、在日外国人に向けられたものであることはいうまでもありません。杉並区には、多くの在日朝鮮人・中国人、外国籍の人々が暮らしています。これまでもさまざまな事件やキャンペーンによって差別的迫害や襲撃を受けてきた在日朝鮮人、中国人をはじめ、在日のすべての人々を脅かすものであるといわざるを得ません。私たちは、関東大震災の朝鮮人・中国人虐殺をくり返させてはならないのです。
小泉内閣が憲法9条を否定し、8月15日に靖国神社を公式参拝すると宣言し、秋の臨時国会から1月通常国会での有事立法制定をアメリカとの間で約束した今、福祉施設・民家への射撃や女子中学生への暴行事件など自衛隊による非道な事件が際立っています。こうした中で行われる自衛隊出動訓練に対し、山田区長に中止を求める抗議の声を上げましょう。
都政を革新する会は、杉並区に自衛隊の出動要請を撤回することを強く求めるものです。
2001年7月13日 |