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新コスモス
2006.7.1
第194号

INDEX
(1面) 「敵が区内に侵攻」などデマ! 戦争動員計画に反対 「9月策定、2月決定」許すな。6月区議会  住民の訓練動員許さぬけしば区議、山田区長を追及

(2面) 桑江テル子さんの芝居から 沖縄の怒り・悲しみ伝わった 「米軍再編に反対する沖縄集会」に参加して。 「誇らかに生きよう」  介護と福祉・杉並住民の会 第7回総会ひらく。

杉並映画村通信。コスモス歌壇。

PAGE 1

「敵が区内に侵攻」などデマ!

戦争動員計画に反対

敵愾心あおるもの 「9月策定、2月決定」許すな

杉並区が作成した「杉並区国民保護計画基礎調査報告書」の一部分。都内に「敵国」の部隊が侵攻・占領したなどという現実性のない想定を、あたかも明日にでもあり得るかのように図示し、区民の避難する方向まで示して恐怖心をあおっています。このような想定図がたくさん掲載されています。この「報告書」は、杉並区のホームページの「区からのお知らせ(詳細ページ)」の6月5日付からダウンロードできます。

 

 杉並区は5月30日、区民を戦争態勢に動員するための「杉並区国民保護計画」案を発表しました。この「計画」は、「都内複数区への侵攻・占領」「弾道ミサイルが荻窪に着弾」「杉並公会堂に天然痘ウィルス・テロ」などをおどろおどろしく想定し、区民の恐怖心や敵愾心(てきがいしん。敵に対して抱く憤りや、争おうとする意気込み)をあおっていくものです。山田区長は9月にも「計画原案」を策定し、東京都との協議を進めて来年2月にも決定しようとしています。このような“地域からの戦争態勢づくり”を絶対に許してはなりません。
 この「計画」に基づいて行われるのは、自治体労働者や区民を大規模に動員した戦災避難訓練です。参加者は、北朝鮮が今にも攻めてくるかのような意識にされていきます。
 とくに問題なのは、公共的な職場の労働者すべてが戦争訓練体制に組み込まれていくことです。それを指揮監督するのは、区長、教育長とともに自衛隊と警察です。自衛隊や警察が日常的に地域行政に介入する仕組みもつくられるのです。

戦争を策しているのは日米だ

 このかん、「北朝鮮がテポドン2ミサイルの発射実験を行おうとしている」と日米両政府が大問題にし、マスコミも大々的に扱っています。北朝鮮の何百倍もの国力・軍事力を持つアメリカや日本が、「ミサイル実験」で大騒ぎするのは、それを口実にして実際に戦争をしかけていくためです。イラク攻撃の理由が、でっち上げられた「大量破壊兵器」であったように。戦争をしようとしているのは、日米の政府です。
 現在進められている在韓米軍や在日米軍の再編は、北朝鮮や中国への先制攻撃を準備するものです。

「隣組」の時代と同じ

 「杉並国民保護計画」案は、有事法制である国民保護法に基づいています。この国民保護法の制定に熱心だった石破前防衛庁長官は、「有事法制の根幹は国民保護法の制定だ」「かつて日本はアメリカに勝つことができなかった。アメリカの方が総動員体制がきちんとしていたからだ」「自衛隊はどうやって敵をせん滅するかに専念する必要がある。そのためにはこれまで自衛隊がやっていたことを警察消防がやる、警察消防がやっていたことを民間防衛組織がやるべき」(02年5月16日、国会答弁)と言っていました。杉並区は、この民間防衛組織になろうとしているのです。
 戦争中の1940年に「隣組」が制度化されました。「隣組」は国民統制と戦争動員のための地域住民組織でした。5〜10軒を一単位として町内会の下に設けられ、配給・供出・動員など行政機構の最末端組織としての役割を果たしました。そして「隣組」を基礎に戦災訓練がひんぱんに行われました。
 戦争への道をくり返さないために、戦争動員計画に反対しましょう。憲法9条の改悪に反対しましょう。

(写真 1942年の防空訓練のバケツリレー。訓練は市民の義務だった【大阪】) 

6月区議会

住民の訓練動員許さぬ

けしば区議、山田区長を追及

 6月22日、都政を革新する会のけしば誠一区議が一般質問に立ち、山田区長が進めている「杉並国民保護計画」の策定に反対する追及を行いました。けしば区議は、「杉並区が攻撃されるとするデマで区民をあおり、朝鮮侵略戦争に職員や区民を動員するもの」だと弾劾しました。
 さらに、米軍再編計画と一体の戦争動員計画であることを暴き、追及しました。また、5月30日に開かれた杉並区国民保護協議会に、自衛隊はわざわざ迷彩服を着て参加したことについて、「庁舎内で日常的な戦争の危機をあおることだ」と弾劾し、その目的をただしました。
 また計画案に「教育委員会は児童生徒の安全の確保および災害対応能力育成のための教育を行う旨記載する」と書かれており、区が「発展段階に応じて…訓練を行う」と表明したことについて、高学年生徒の戦争訓練動員そのものであると怒りを表明しました。
 何も答えない山田区長の代わりに答弁した危機管理室長は「米軍再編は必要」「テロ発生を想定することで退避計画ができる」「区民の安心のため」と居直りました。傍聴席からも弾劾の声があがりました。

 

 

 署名用紙はとめよう戦争への道!百万人署名運動にアップされてます(PDF)

「9条を変えるな」署名にご協力を

憲法9条の改悪に反対する百万人署名を集めています。署名用紙や資料などのお問い合わせは、都政を革新する会まで。
(上高井戸 tel.fax.03-3329-8813)
(高円寺南 tel.fax.03-5378-1352)

おしらせ●読者のみなさんへ
 『新コスモス』は今月号から、編集形態を若干変更して発行します。突然の変更で読者のみなさんにはご迷惑をおかけして、申しわけありません。ページ数減少となりますが、都革新の活動と現在の政治状況について、これまで以上に的確にお伝えしていきたいと思います。定価も1部100円を当面継続していきますので、よろしくご了承お願いいたします。

 

PAGE 2

桑江テル子さんの芝居から

沖縄の怒り・悲しみ伝わった

「米軍再編に反対する沖縄集会」に参加して 阿佐谷南 後藤博善

 6月17日、杉並産業商工会館で開かれた集会に参加しました。とても蒸し暑い日でしたが、会場いっぱいの参加者がつめかけ、沖縄の基地との闘いに心を寄せる人がたくさんいることを印象づけられました。集会ではテーマに沿って、在日米軍基地、沖縄戦、辺野古とビデオやDVDの映像が効果的に使われ、講演や発言の内容をより強く聞く者の心に刻みつけました。
 沖縄からのゲストである桑江テル子さんは、まずひとり芝居「沖縄うない(姉妹)60年」を熱演し、沖縄の女性にとって戦後とは何であったのか、本土とはまったく異なる沖縄の女性の歴史を物語ってくれました。その後の講演で語られた、在日米軍再編が沖縄にもたらす軍事基地のさらなる強化と具体的な戦争の動向への怒りが、なぜそこまで激しく根源的なものであるのか、ひとり芝居を観た後だからこそより理解できるように感じました。
 また、新基地建設と闘う辺野古現地の平良夏芽さんから携帯電話を通じたメッセージが寄せられました。私もかつて見た辺野古の青い海が目の前に広がるようで、沖縄と東京の距離が一気に近づいたような、ともに辺野古での新基地建設反対の闘いをやれるんだという感覚をもたせてくれる企画でした。
 青年たちの発言にも感動しました。辺野古現地で闘ってきた青年、名護で生まれ育った青年、5・15沖縄行動に職場の仲間と参加した女性労働者。米軍再編と沖縄基地の恒久化を認めることは、青年たちの未来を戦争によって押し潰すことになるでしょう。青年たちにもっともっと沖縄の闘いを伝えていく必要があります。
 6・23沖縄戦終結の日には、現地で小泉首相が「平和」への想いを語っていました。とんでもないごまかしです! 沖縄と座間・横須賀・岩国をつなげて闘いを積み上げて、米軍再編をその根幹でうち破りましょう。

(写真 沖縄・辺野古とも電話メッセージでつながることができました) 

「誇らかに生きよう」

介護と福祉・杉並住民の会

第7回総会ひらく

介護と福祉を要求する杉並住民の会第7回総会が6月25日、荻窪において開かれました。
 介護・医療の大改悪を許さない! みんなで生きる権利を宣言しよう! という趣旨のもと80人が団結を固めあいました。
 第1部が「総会」で第2部は会員による「アトラクション」です。
 冒頭、八木ケ谷代表の「生きるのよ」という命の讃歌とも言うべき発言や、川久保副代表の、戦争体験にふれながらの報告、「高齢者は自分から社会に働きかける主体なのだ」「戦争を体験している自分たちが先頭で〈戦争ではなく福祉を〉の声をあげよう」は、総会参加者に感動をもって受け止められました。
 つづいて二つの特別報告です。一つは、ヘルパーさんを切られ電動ベッドも奪われ、保険料だけは年金からしっかり天引きされるという小笠原さん(93才)の怒りの訴えです。
 二つは、憲法の「9条を変えるな」の署名運動の訴えです。「福祉ではなく戦争を」の道です。徴兵制さえ作られそうな改憲を阻む大きな運動を!という百万人署名運動事務局・川添さんからの訴えです。
 住民の会はこの二つの訴えを今年、全力で取り組もうと決めました。
 第2部のアトラクションは歌あり、踊りあり、詩吟あり、若者のパフォーマンスもあって笑いにつつまれました。皆おおいに交流できた総会でした。
(事務局記)

総会の最後に「四季の歌」を全員で合唱しました 

 

杉並映画村通信そんなことが確かに あった…

連載 第114回 

日本映画「バッシング」

 小林政広監督・脚本の「バッシング」という、1時間22分の新作映画を、なかなか面白く見た。今年52才になる彼の、6本目の作品である。「バッシング」とは「強く叩くこと。手厳しくやっつけること」だという字幕が最初に出て、「この映画に特定のモデルはなく、フィクションである」という意味の、断わり書きが次に出てくる。
 北海道の海辺の町に、父(田中隆三)と義母(大塚寧々)と住む、一人の娘(占部房子)が主人公である。彼女はアルバイト先のホテルから突然、解雇を言いわたされる。次に父が、30年間勤めた工場から、退職を強いられて、やめざるを得なくなる。母もパート勤めの職場で、イヤミを言われる。
 自転車に乗って走る女主人公は、食べ物を買うコンビニで、店員からイヤガラセをされ、恋人の男とも別れることになり、結婚して赤ちゃんのいる昔の学友の女性2人から、好奇の目で見られる。
 やがて失業して酒ばかり飲んでいた父は、自死してしまう。そして継母に、父の保険金の一部を要求した彼女は、激しい感情でののしられる。
 それはすべて、彼女がやった「あのこと」が、原因であるらしい。そして彼女は今、「もう二度と帰ってこない」つもりで、「あの国に再び行く」ことを決意するのである。旅行カバンをさげて、広い海に対面する彼女の姿で、映画は終わる。
 「学校で勉強ができず、志望の上の学校の入試にも失敗し、会社に勤めても一人前の仕事をさせてもらえず、絶えず生活に大きな異和感を持っていた」彼女は、「この国では皆が怖い顔をしている」と思う。そして「あの国にボランティアで行って、困った人たちを助け、子供たちにお駄菓子をあげてよろこばれた」という体験のためだけに、再びあの国に、行くのである。
 それを、彼女の小さな生活圏の日常世界の体験のみを受け身で描いていくことで、この映画は表現していくのである。そういえば、ある中東の国で、ゲリラの人質にとられ、帰ってきた女性が、「自己責任」を問われた事件というのが、この国には以前にあった。確かに。

コスモス歌壇

晩春(6月)

    高井戸東 川久保惠美(群緑同人)

もろ木々の若葉に心うらうらと開園三年目の苑めぐりたり

萌え初めしあふちの若葉手に取りて叩けば著きかぐはしさ立つ

芽吹き遅きあふちの大木見上げつつ大器晩成か妙に納得

花泥棒ゆるしたまへな垣越しに突き抜き忍冬を挿し木に少し

こんちちは、「ふろむあす」です

休載

おしらせ

あらたな核戦争をくいとめよう! 7・17反核東京集会

とき◆7月17日(月)午後1時半、開会
ところ◆セシオン杉並(地下鉄丸の内線「東高円寺」6分)
パネルディスカッション◆「核燃料サイクル施設の本格稼働が始まった―『平和利用』が生み出す放射能はどこに?」鎌仲ひとみさん(映画監督)、大石又七さん(第五福竜丸元乗組員)、小出裕章さん(京大原子炉実験所)、田村剛一さん(豊かな三陸の海を守る会)/ビデオ上映ほか
主催◆8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会(tel.050-1049-0387編集工房・朔)

 

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