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新コスモス
2005.10.1
第187号

INDEX
(1-2面) 東京西部ユニオン委員長・山本敏昭さんに聞く

(2面) 住民の会推せんの保坂氏が当選

(3面) 9月議会報告。「つくる会」歴史教科書 採択は無効、必ず撤回させると宣言

(4面) 水害被害で見えた山田区政の問題性。杉並映画村通信。コスモス歌壇。こんにちは、「ふろむあす」です--くらしを見直す会。

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山本敏昭さん(63)
東京西部ユニオン委員長。東京工業大学付属工業高校卒業後、日本放送協会(NHK)放送技術研究所に就職し42年間勤務。日放労組合員。東京電機大学工学部第二部卒。

西部ユニオン/正式名称「一般合同労働組合 東京西部ユニオン」2002年10月結成。企業や職種に関係なく、1人でも入れる地域の「合同労組」。パート、派遣、アルバイトでも入れる。労働相談(無料)を行っており、平日正午から午後6時まで受付。電話で予約すれば、午後6時以降の相談もOK。
連絡先 〒166−0003 杉並区高円寺南 4−5−3豊岡ビル3F /fax 03−5378−1329
ホームページ www12.ocn.ne.jp/~seibu-un/
 メイル seibu-union@mocha.ocn.ne.jp

 

東京西部ユニオン委員長・山本敏昭さんに聞く

すべての職場、地域に組合を
小泉政権の労働組合つぶしの攻撃と対決

聞き手 北島邦彦 都政を革新する会・事務局長 

北島 郵政民営化、労働組合つぶしを推進する小泉自民党が総選挙に「圧勝」し、民主党の前原新執行部は「脱・ 労組」を掲げました。しかし、首切り、非正規雇用化、賃下げ、労働強化、増税、社会保障の解体、そして戦争と、労働者への攻撃がかつてなく強まる中、今ほど労働組合が必要とされる時代はないはずです。今日は、東京西部地域を中心に活動する「西部ユニオン」の山本委員長にお話をうかがいながら、労働組合の本来のあり方、その果たすべき役割について考えていきたいと思います。西部ユニオンの活動からお聞きしたいのですが。
山本 西部ユニオンは、この10月で結成から3年になります。“労働相談から労働組合づくりを”ということでスタートしたんです。労働相談は年間で50件くらいありますが、不当な首切りに怒って相談に来るケースが多いですね。残業代の未払いとかも多い。会社に組合はあるけどたたかってくれない、ということで相談に来た人もいます。そういう相談に来た労働者に西部ユニオンの組合員になってもらい、組合として会社に団体交渉を申し入れるわけです。
北島 会社に組合がない人でも西部ユニオンに加入することで、会社と団体交渉ができるわけですね。
山本 そうです。労働組合法で、会社は組合から団体交渉を申し込まれたら応じる義務があります。交渉を申し入れただけで解雇を撤回した会社もありますよ。
北島 それはすごい。一人だと相手にもされません。
山本 労働組合の力がまだ認められているということだと思います。しかし、小泉政権による労組つぶしの攻撃が強まる中で、団体交渉を申し込んでも誠実に応じない会社も増えています。労働委員会で争うことになり、解決が長引くケースも多くなっています。組合の力をもっと大きくしていかなければなりません。
北島 そのためには。
山本 首切りを撤回させたり、争議に勝った人が、それで一件落着というのではなく、今度は職場で新たな組合員を獲得していくことですね。争議の勝利を職場・地域での組合の拡大につなげていくことが課題です。

(左)団結する西部ユニオン組合員。 (右) 西部ユニオン事務所(高円寺南)にて 

北島 最近、若い人を中心にパート、アルバイト、派遣など非正規雇用が増え労働組合の組織率も20%を切るような状況ですが。
山本 そうですね。ただ、このところ若い人が加入して活動するようになり、期待しています。これまでは40〜50代の人が多かった。定年を前に解雇された人とか。若い人の場合、ただ「気にくわない人間だから」ということだけで首を切られたり。自分は悪くないのに一方的に首を切られるわけですから、労働者の誇りを傷つけられ、非常に怒りをおぼえるわけですよ。
北島 私たちの支持者のお孫さんの話ですが、警備会社で朝5時出勤、帰宅は深夜12時過ぎ。その会社の研修では「つくる会」教科書を支持する教授が講演したり、軍歌を歌ったりするそうです。労働組合が力を失っている中で、多くの青年労働者が、会社の奴隷のようにあつかわれている状況があると思います。
山本 小泉政権が日本経団連会長の奥田氏(トヨタ会長)らとすすめる民営化攻撃の中で、郵政、公務員職場のみならず、民間の全職場で組合つぶしとリストラ、非正規雇用化がますます進行することになります。労働組合を自分の職場でつくってたたかうということなしに、生活も権利も守れません。職場に組合がない人は、まずユニオンの組合員になって、自分の職場に組合をつくる足がかりにしてほしいですね。
北島 日本の労働組合の最大のナショナルセンター(全国組織)である連合(日本労働組合総連合会)は、民主党支持でやってきましたが、今度の選挙で民主党は惨敗し、新たに民主党党首になった前原代表は「労組と決別する」と宣言しました。危機に立つ連合の幹部は、見捨てられまいと改憲賛成方針を掲げるありさまです。「資本と国のために何でも協力します」と。こうした状況の中で、まさにいま労働組合のあり方が問い直されていますね。
(写真 被爆60周年の広島で。全国の労働組合とともにたたかう西部ユニオン) 
山本 連合の危機と破産は、たたかう労働運動が主流派になっていく大きなチャンスです。端的に言えば、連合下の労働組合は、「会社あっての労働者」という考え方で、会社の利益になるよう率先して協力してきたような組合です。資本とたたかって労働者の生活と権利を守るという組合ではない。だから労働者は怒りはあるんですけど、それをあらわす手段、よりどころとなるべき組合を失ってしまった。それで小泉自民党なんかに期待してみたいということになる。しかし、労働者が自分たちの生活と権利を守るには、団結し労働組合をつくってたたかっていくしかない。この私たちの主張が、今ほど労働者に受け入れられるときはないと思います。
北島 労働運動、労働組合の原点にもどろうということですね。西部ユニオンは、イラク派兵や「つくる会」教科書に反対する運動など政治的な課題にも積極的に取り組んでいますが。

 

戦争とめるのも労働者の団結

山本 自衛隊のイラク派兵以後、「戦時下」と言えるような状況に入っていると思います。戦争は労働組合の存在自体を脅かすものであり、労働者の権利を奪うものです。だから戦争に反対するたたかいは、首切り反対などのたたかいと同時にやっていかなければなりません。「日の丸・君が代」強制や「つくる会」教科書に反対する取り組みを全力でやってきましたが、こういうたたかいを労働者がやるのが重要です。労働者がたたかうことで戦争を阻止できる。労働者こそがこの世の中を動かしている主人公ですから。日本だけではなく、韓国もアメリカも同じです。それぞれの国で労働者が戦争に反対しストライキをやれば戦争なんかできない。そういう国際的な連帯を通して戦争を阻止していくことができる。

 11・6日比谷へ

北島 動労千葉など3つの労組が呼びかている11月労働者集会は、画期的な国際連帯集会になろうとしています。西部ユニオンもこの集会の賛同団体ですね。
山本 動労千葉のようにたたかって団結を強めようとする労働者、労働組合が、力ある勢力として登場することによってしか、いまの小泉の大反動をくつがえすことはできません。11月の集会は1万人の結集をめざしています。ユニオンとしても全力で取り組んでいきます。都政を革新する会の方々もいっしょに参加してほしいと思います。
北島 私たちの支持者には多くの労働者がいるわけで、その方たちの仕事や職場の状況などについてもあらためてつかみなおし、11月集会への参加を呼びかけたいと思います。また、介護と福祉をとりもどす取り組みもやっている高齢者の方々にも、労働者とともに、あるいは労働者を中軸にしてたたかうことこそが、本当に運動の前進をかちとる道なんだということを訴えていきたいです。
山本 労働組合は労働者の権利、生活を守ると同時に、社会のあらゆる課題に取り組むべきだと思っています。戦争や差別、高齢者の介護や福祉、すべて労働者自身にかかわることですから。
北島 私たち都革新も日常的な活動の中で、西部ユニオンのみなさんと密に連携し同じ課題に取り組みながら、関係をつくってきたい。新しい政治の潮流をつくっていくといううえでも非常に重要だと感じたところです。11月集会では都革新と西部ユニオンの旗の下に多くの労働者、住民を集めて、お会いしたいですね。
山本 都革新の支持者の中で組合のない職場で働いている人もいらっしゃると思いますが、ぜひそういう方は、ユニオンの組合員になって下さい。いっしょに職場に組合をつくっていきましょう。
北島 どうも今日はありがとうございました。

小泉独裁うち破る力

戦争と民営化=労組破壊攻撃に たち向かう労働者の国際的団結を!

11/6労働者集会へ

11月6日(日)日比谷野外音楽堂

 与党で衆院の3分の2以上の議席を確保した第3次小泉政権は、一気に郵政民営化法案を成立させようとしています。ナチス・ヒトラーが権力をにぎって最初にやったことは、労働組合をはじめとする労働者のあらゆる政党・団体をつぶすことでした。小泉政権の郵政民営化の核心は、郵政をはじめとする官公労組合をつぶすことです。それは日本から労働組合と労働運動を一掃しようとするものです。労働者をばらばらにし、一切の抵抗力をうばい、首切り・大増税・改憲・戦争の独裁政治にひれ伏せさせようというのです。民主党も前原代表―鳩山幹事長の新体制の下、「労組との決別」を掲げ、小泉自民党と民営化・改憲・戦争を競い合おうとしています。
 労働組合をつぶし、労働者を徹底的に攻撃し、福祉をうばい、増税をやり、戦争をする国につくりかえる―これが「改革」の正体です。行き着く先は弱肉強食社会であり、事故・災害の多発、安全の崩壊であり、絶え間ない戦争です。それは今のアメリカが、このうえなくはっきりと示しているではありませんか。
 日本の労働者と労働組合は、まだたたかう意志、力、団結を失ってはいません。小泉独裁への怒りは充満しています。この労働者の怒りをひとつの力にしようと、全日本建設運輸連帯労働組合・関西地区生コン支部、全国金属機械労働組合・港合同、国鉄千葉動力車労働組合の3つのたたかう労働組合が大集会を呼びかけています。それが11・6労働者集会です。アメリカ、韓国の労働組合の労働者も大挙かけつける国際連帯の集会です。小泉独裁とファシズムをうち砕き、未来を開く労働者の力を杉並からも集めましょう。

 

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住民の会推せんの保坂氏が当選

 9月11日の総選挙で、介護と福祉を要求する杉並住民の会が推せんする保坂展人氏(社会民主党)が、東京比例区で当選を果たしました。また介護保険に異議あり!全国ネットワークの大阪の仲間が推せんする辻元清美氏(同)も当選しました。

 

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「つくる会」歴史教科書 採択は無効 必ず撤回させると宣言

 

9月議会報告

 9月15日、16日の杉並区議会第3回定例会で、けしば誠一議員、新城せつこ議員が一般質問に立ち、「つくる会」教科書を採択した山田区長と納冨教育長を追及しました。

(質問全文。けしば誠一新城せつこ

 

 

 

こんな教育委員は認められない けしば誠一

 質問の冒頭、「新しい歴史教科書をつくる会」の扶桑社版歴史教科書の全国採択率が0・4%にも満たず、わずか5080冊に終わったこと、そのうちの41%、2100冊を杉並が占めるという異様な突出ぶりを突きつけました。全国の教育委員会が「教科書としてふさわしくない」と判断した扶桑社を、あえて強引に採択させた区長と教育長の政治的介入、「つくる会」と一体となった教育委員への不当な圧力は、断じて許せないものです。教科書採択をめぐり15点にわたって質問・追及を行いました。
 何よりも教育委員会の多数を「つくる会」支持者で固めさせたのは、区長であり、その責任を追及しました。区長が選んだ宮坂、大蔵の両委員は、およそ教育委員にふさわしくない人物です。宮坂委員は採択審議で、大日本帝国憲法の「天皇は神聖にして犯すべからず」という規定は象徴天皇制にも通じるなどと語り、「戦争は国と国のけんかだと思っています。けんかというのはそれぞれ言い分がある。日本は戦争をやらざるをえなかった」と発言。大蔵委員は扶桑社が太平洋戦争を戦時中の「大東亜戦争」と呼んでいることについて、「めくら(ママ)を盲人(ママ)とい言い換えても差別はなくならない」などと暴言を吐き、視覚障害者から批判されると「言葉狩りだ」と居直ったのです(後でこっそり訂正)。このような委員を選んだ区長の責任を問いただしましたが、区長は答えず、区長室長に「両名とも見識ある人物」と答弁させたのです。
 さらに最初は「3社どれでもよい」と表明していた教育長が最終的にはあえて扶桑社を第1位に選んだのは、区長の指示ではなかったのかと追及。現場教員の調査研究報告、区民の声や要望、アンケートの多数の意見を無視し、「つくる会」を採択したことをただすと教育長は、「調査報告などは尊重するが鵜呑みにするものではない」と言い放ちました。教育当事者の教師や親を差し置いて何様のつもりでしょうか。そのほか「つくる会」による反対派委員への脅迫の容認など重大な不正を追及しましたが、区長も教育長もことごとく開き直りました。
 区長・教育長に対する区民の怒りはますます高まっています。「つくる会」を採択させた区長・教育長の責任をさらに徹底的に追及し、全区的な採択撤回運動を広げていきましょう。
 一般質問では、有事=戦時体制づくりの「国民保護計画」や、地域環境についての質問も行いました。

一般質問を行うけしば議員(9月15日 杉並区議会本会議場) 

教育長こそ罷免にあたいする 、新城せつこ

 私はとくに教育長の姿勢を追及しました。
 8月4日と12日の2回にわたる歴史教科書採択の議事録から明らかになったのは、教育長一人が態度を豹変させていることです。教育長は、4日の審議で国語、器楽、英語などの教科書を採択する際「教育長という立場を持つ教育委員であり、現場の先生たちがすすめないものを選ぶのはどうか」と発言。歴史についても現場の声をとりあげたうえで、「自分は3社(帝国・大阪・扶桑)のどれでもいい」と言っていました。ところが、12日の審議で態度を一変させ、扶桑社を1位にあげたのです。教育長は何らかの圧力のもとで態度を変えたとしか考えられません。この点を教育長に問いただしましたが、教育長は答弁に立ちません。教育長は、扶桑社に反対した教育委員に辞任を迫る「つくる会」の脅迫を容認し、あまつさえその脅迫に同調して反対派委員を問いただすことまでやっています。教育長には教育委員が自由な意見を述べる環境を保障する職務上の義務がありますが、納冨教育長はこれにまったく反する行為を行ったのです。私は教育長こそ罷免されるべきと厳しく弾劾しました。
 「つくる会」は「4月から教科書が使われているかチェックせよ」と叫んでいます。杉並の教育に対するファシストの脅迫と介入をこれ以上許すことはできません。内外の撤回を求める声と結び力をつくします。 介護保険、水害への区の対応なども質問しました。

一般質問を行う新城議員(9月16日 杉並区議会本会議場) 

「つくる会」の圧力、脅迫、介入をすべて「問題なし」と開き直った納冨教育長(右)。左は丸田教育委員会委員長(16日本会議)

”異常な採択” 浮き彫りに

NHK「クローズアップ現代」

 

9月20日、NHKの報道番組「クローズアップ現代」(月〜木の夜7時半放送)で、杉並区の教科書採択がとりあげられました。放送では教育委員会での採択の様子が再現され、学校現場の評価が極端に低かった扶桑社の教科書が、区長・教育長の政治的意向によって採択された「異常さ」が浮き彫りになりました。

扶桑社版歴史教科書の学校現場における評価は最低最悪。こんな教科書が採択されたのはまさに異常。他の教科はみな現場の評価が高かった教科書が採択されている。
(グラフはNHKクローズアップ現代より)

沈黙で逃げる区長

有事体制づくりの質問には威勢よく答弁

寝たふり(?)の区長 

いつものことながら、区長は都革新の質問のあいだ中、腕組みをして目をつぶったまま。「つくる会」をバックアップする活動を行い、区長の権限を利用して「つくる会」支持者を教育委員会に送り込んだ区長の重大な政治責任が追及されたにもかかわらず、ひと言も答えませんでした。代わりに区長室長に「問題ありません」という官僚答弁をさせて終わり。ところが都革新の質問の後、「つくる会」派の松浦芳子議員と同会派の山田なおこ議員が「自衛隊を入れて有事体制づくりを早急にすすめるべき」という質問をすると、待ってましたとばかりに勢いよく登壇。「つくる会」教科書の次は戦時体制づくりに全力を注ぐつもりです。

 

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水害被害で見えた山田区政の問題性

 9月4日夜に起きた水害で被災されたみなさんには、お見舞を申しあげます。
 この日の雨は、都・区が洪水対策で想定していた雨量の倍にも達し、大きな被害を出しました。私たちも当日夜から地域をまわり、復旧のお手伝いや被害調査をしてきました。その中で首を傾げざるをえない事実に突きあたりました。
 防災無線から情報を受け取った人がほとんどいない。――雨の音にかき消されて聞こえない程度の音量でしかなかったということしょう。
 近所の小学校に避難したのに中に入ることができなかった。――学校の夜間警備が機械化され無人だったため、扉を開けられなかったのです。避難場所を3か所も転々としなければならなかった世帯もありました。避難のための総合的な情報も現場に伝達されていなかったようです。
 水害が起きた同じ日、区の「防災訓練」が行われていました。この訓練を区長は「すべての区立小中学校でいっせいに救援所を立ち上げる初の訓練」と宣伝していました。しかしその訓練の「成果」は発揮されませんでした。ここには山田区政の問題性が突き出されているように思えます。

 ひとつは、「安心・安全」「住民サービス向上」を掲げる山田区政が実際にすすめてきたのは、住民の生活、福祉、教育にかかわる部門のリストラ、民間へのゆずり渡しであったということ

です。その中で学校の宿直もなくなり、いざというときに誰もいないという状況がつくられたのです。区長は、「民営化すれば物事はよくなる」という小泉自民党と同じ発想の持ち主。しかし、それは住民に大変な犠牲や災難をもたらすことになります。アメリカのハリケーン被害の甚大化も公共部門の切りすてによるものです。
 水害後の清掃労働者の迅速な対応と活動には、感謝と高い評価の声が寄せられています。清掃ではまだ公共性が維持されているからこそです。区はこの清掃も民営化しようとしていますが、やめるべきです。

 もうひとつは、山田区政が「防災」「安全」を有事=戦時体制づくりを中心に考えていること

です。区は自衛隊といっしょに「国民保護計画」という戦時体制づくりをすすめようとしています。「防災」訓練も、何よりこうした有事体制づくりの一環として位置づけられているのです。
 民営化を進め、「テロ対策」と称して軍備や警察を増強し、戦争を続けるアメリカは、住民の不安と命の危険をますます高めています。山田区政はこうしたアメリカ的な社会をめざすものです。  (北島邦彦)

ファシズムに立ち向かおう 改憲・戦争をとめよう

百万人署名運動が全国集会

 

 9月23日、「とめよう戦争への道!百万人署名運動」の主催で「ファシズムに立ち向かおう! 教育基本法と憲法の改悪をとめよう 全国集会」が開催され、420人が参加しました。名大法学部教授の浦部法穂さんがメイン講演を行い、改憲は「クーデター」に等しいものと警鐘を鳴らしました。沖縄現地の報告など多くのアピールがあり、杉並からは「杉並・親の会」のメンバーが登壇。「つくる会」教科書を撤回させるまでたたかうと、元気に決意を述べました。

すみだリバーサイドホール 9月23日 墨田区

 

杉並映画村通信ユダヤ人への差別の問題

連載 第107回 

今「ヴェニスの商人」映画化の意味は?

 シェークスピアの戯曲「ヴェニスの商人」が、ヴェニスへの全面ロケで、映画化された。アメリカ=イタリア=ルクセンブルグ=イギリスの合作映画である。アメリカ映画界の本格的な作品作りからの撤退で、こういう映画は今や、こういう形でしか、製作できなくなってきている。  監督し映画脚本化したのは、シェークスピアの国イギリス出身の、「イル・ポスティーノ」のマイケル・ラドフォード。そして16世紀の貿易港ヴェニスの、ユダヤ人の金貸しシャイロックの役を演じるのは、アメリカの性格派スターのアル・パチーノである。貿易商アントーニオが、ジェレミー・アイアンズ、浪費家のその友人バッサニーオがジョセフ・ファインズと、シェークスピア劇を舞台で演じ、映画出演歴も多い2人のイギリス系の俳優が選ばれている。
 ユダヤ人の強欲な金貸し、というイメージの強いシャイロックの役を、アクの強い性格派スターのアル・パチーノが、意外と淡泊に演じているのが興味深い。そして映画の巻頭では、当時のユダヤ人は差別されてゲットーに閉じこめられ、外出の際は必ず赤い帽子をかぶらされていた、ということが描かれている。
 この戯曲が今まで本格映画化されなかった原因である、ユダヤ人に対する差別の問題への、配慮であろう。バッサーニオと結婚した富豪の娘ポーシャとその侍女が、男性の法学博士に化けて、有名な「肉1ポンド」裁判の法廷で、被告のアントーニオを助ける見せ場のシーンも、ユダヤ人の金貸しシャイロックの悪玉ぶりが強調できないので、だいぶ戯曲の祝祭性が薄められてしまっている。
 こうなると、何で今さら「ヴェニスの商人」を映画化するのか、ということにもなってくるのだが。ナチス・ドイツに大迫害されたユダヤ人たちが、イスラエル建国後に、パレスチナ人たちに対しておこなっていることへのある寓意をこめて、この「ヴェニスの商人」を新しく映画化する、といった視点もあり得たのでは? などとも思うのだが、さてどうだろう。

コスモス歌壇

忍野八海(おしのはっかい)

 

忍野八海囲みて売店ひしめけり絶景をうばひし観光地とは何

 

田園に囲まれをりし忍野八海かつて思へばいきどほろしも

 

忍野八海の残りしひとつ底深くあくまで瑠璃(るり)に澄(す)めるかなしさ

 

古き水車忘れ去られし如くにて彼方に在りし富士さへ見えず

どうなってんの? 『食』の世界

天笠連続講演会のおしらせ

  国内でのナタネの自生調査が行われ、遺伝子組み換え(GM)ナタネと確認されたところが14か所にものぼっています。うち11か所は、幹線道路や港などの予想された所ではなく、新興住宅街の空き地など想定外の所でした。鳥が運んだのかどうかわかりませんが、GMナタネが予想以上に拡大していることがわかりました。日本は非栽培国ですが、カナダなどの栽培国では汚染がひろがり、もう非遺伝子組み換えのナタネが栽培できなくなったといいます▼輸入作物の農薬汚染、遺伝子組み換え、ポストハーベスト、未承認添加物、BSE、鶏インフルエンザ、米のカドミウム汚染、魚の水銀汚染等々、実に現代の「食」は不安に包まれています▼何が問題となっていて、私たちはどうしていくのがよいのか。――「遺伝子組み換え食品いらない! 全国キャンペーン」の代表で、食と環境問題にくわしい天笠啓祐さんをおまねきして、お話しをうかがいます。みなさんが参加しやすいように3つの地域で開きます。ぜひご参加を!

◆講師・天笠啓祐さん紹介
 遺伝子組み換え食品いらない! 全国キャンペーン(http://www.no-gmo.org)代表。著書に『世界食糧戦争』(緑風出版)『安全な食品はどこで買えるか』(宝島社)ほか多数。

◆講演日時
@10月15日(土) 13時半荻窪地域区民センター第4集会室 A11月5日(土)13時半 浜田山会館和室B11月26日(土)13時半
西荻地域区民センター(予定)◆主催 天笠講座実行委

おしらせ

国鉄労働者1047名の解雇撤回!第19回団結まつり
◆10月16日(日)午前10時〜午後3時 亀戸中央公園(江東区 東武亀戸線亀戸水神駅前)◆主催/団結まつり実行委員会 03・3511・3406

杉並・反核連続講座「吉田さんと考えよう!核と原発(第6回)」
◆10月17日(月)
19時〜21時 杉並産業商工会館(阿佐谷南3)1F展示室◆話・アメリカの核最前線基地を見学、反対住民と交流してきた吉田義久相模女子大教授◆資料代500円◆杉並反核講座実行委員会090・8042・8287

阿佐ヶ谷市民講座
反戦青年委員会―70年安保沖縄闘争と労働者
講師 鈴木達夫(弁護士)◆10月20日(木)午後6時半◆劇団展望(阿佐谷南3・3・32)◆阿佐谷市民講座実行委(03・3394・3848)

★杉並人物列伝は休載。
おわび 前号の杉並映画村通信に訂正もれがありました。おわびします。訂正した文は都革新ホームページに掲載しています。

 

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