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ホームへ > バックナンバー目次へ > 安心して食べたい >  2002年07月掲載開始
月刊『新コスモス』「こんにちはふろむあすです」より
No.1〜No.23

INDEX 安心して食べたい

■ No.01 BSE 肉骨粉なぜ全面禁止しない 政府・農水省の対応に怒り

■ No.02 こどもたちにほんとうに安心できる牛乳を

■ No.03 5例目のBSE、日本ハム……

■ No.04 とってみませんか無農薬産直野菜

■ No.05 お正月用野菜を畑からの直行便で

■ No.06 食の安全――「ただ食べる」から「努力して食べる」

■ No.07 生産者と消費者のつながりのなかで

■ No.08 青空市でこんにちわ

■ No.09 冗談じゃない!クローン牛

■ No.10 新ジャガ掘りを体験

■ No.11 恐ろしい!遺伝子組み換え作物@ 世界の食糧支配を狙うアメリカ

■ No.12 恐ろしい!遺伝子組み換え作物A ひろがる「遺伝子汚染」

■ No.13 恐ろしい!遺伝子組み換え作物B 日本での作付けを許すな

■ No.14 冷夏に思う「食」と「農」

■ No.15 「ぼくの・わたしの給食まつり」

■ No.16 力を合わせ「給食まつり」――のべ300人が参加

■ No.17 アメリカナイズの終えん

■ No.18 なくなれ!“牛丼”

■ No.19 おせんべいも食べられない?!

■ No.20 学校給食――経費増でも民間委託なの?

■ No.21 日本から農業が消える?! 考えよう 農業のこと食べること@

■ No.22 国内産豚肉って本当? 考えよう 農業のこと食べることA

■ No.23 大豆自給率はわずか5% 考えよう 農業のこと食べることB

■ No.24 ナタネの遺伝子汚染 考えよう 農業のこと食べることC

■ No.25 BSE二重基準 考えよう 農業のこと食べることD

■ No.26 野菜の価格って何だ?! 考えよう 農業のこと食べることE

■ No.27 農家300万戸の放り出し 考えよう 農業のこと食べることF

■ No.28 お米が食べられなくなる もはや農業恐慌――不作なのに米価暴落

■ No.29 ファーストフードで肥満に 

■ No.30 穀物メジャーの支配戦略

■ No.31 農家300万戸の放り出し

■ No.32 「霜降り肉」に待った!

■ No.33 どうなってんの? 『食』の世界

■ No.34 ラットが実証 遺伝子組み換え作物の有害性

■ No.35 効かない!危ない!予防接種

■ No.36 小泉政権は即刻解散だ!

 

 

 

 

シリーズとしてまとめるにあたって

 このたび、『新コスモス』掲載の「こんにちわ ふろむあすです」を、「安心して食べたい」のタイトルでここにまとめることにしました。
 消費者運動は、地域住民のいのちと暮らしを守る運動として、都革新にとって、前身の杉並革新連盟の時代から重要な位置をしめてきました。都革新は1970年代の初めから、合成洗剤追放運動や無公害・無農薬食品などの共同購入運動に取り組んできました。いまその活動は、ふろむあすをつうじた地道な日常的活動として実践されています。
 「こんにちは ふろむあすです」のコーナーは、『新コスモス』2002年8月1日発行の第151号(=改題第73号)から開始されましたが、その一つ前の号への七城恵二さんの投稿「肉骨粉なぜ全面禁止しない 政府・農水省の対応に怒り 科学ジャーナリスト天笠啓祐さんの話を聞いて」が、実際には一番最初に当たると考えて、これをNo.1としました。
 今回シリーズとしてまとめるにあたって、都革新ホームページ編集部の責任において、見出し・表記などで若干の修正をおこなったところがあります。

 

 

安心して食べたい 2002年07月掲載開始

 

連載 No.01 

BSE 肉骨粉なぜ全面禁止しない 政府・農水省の対応に怒り                 科学ジャーナリスト天笠啓祐さんの話を聞いて               <投稿>

  6月20日、「くらしを見直す会 ふろむあす」が主催したBSE(牛海綿脳症)問題の学習会に参加し、科学ジャーナリストの天笠啓祐さんの話を聞きました。そこで学んだこと、考えたことを少し。

 

 異常プリオン

 BSEの原因はプリオンというタンパク質の異常が原因。普通、タンパク質は胃液でほとんど分解されてしまいます。しかし、異常プリオンは構造が「がちがち」で、胃液どころか、どんな化学液に浸しても放射線をあてても分解しない。したがって、この異常プリオンはまったく分解されないまま体内に吸収されることになります。この異常プリオンが脳に伝わると脳をスポンジ状にしてしまうBSEとなります。そして、BSEに感染した牛を食べると人間にも異常プリオンが吸収されBSEに感染することになる。
 異常プリオン発生の原因は、牛に牛の肉骨粉を与えて「共食い」をさせていたことにあります。そもそも草と水で生きる草食動物の牛に動物性タンパク質を、しかも同種のタンパク質を摂取させることは、自然の摂理にまったく反することです。ところが、@牛の成長を早める、A乳量を増やす、B乳脂肪率を高める、といった経済効率のみを追求する食品産業・流通企業の利害から牛に牛の肉骨粉を与えるという「げに恐ろしげな」発想が出てきたのです。

 

 いのちより企業の利益

 BSEの原因が肉骨粉にあることは、遅くとも96年段階で完全にわかっていました。このとき日本政府は、ただちに「肉骨粉の全面禁止」という措置をとるべきでした。BSEは肉骨粉さえ与えなければ感染しないのです。ところが、この実に単純なことを日本政府・農水省はまったくおこたり、BSE感染を広げてしまったのです。しかも今も、豚や鶏の肉骨粉は認めています。豚や鶏にも牛の肉骨粉が与えられてきたのだから、豚や鶏の肉骨粉もBSEの感染源となる可能性があるにもかかわらず。こうした政府の対応には、数々の薬害や公害被害を繰り返し拡大してきたのと同じ姿勢――「いのちよりも企業の利益」――が貫かれています。

 

 「備え」はだれのため

 少し話が飛びますが、自民党・小泉政権は「備えあれば憂いなし」とか「国民の生命を守ることが国の第一の仕事」などと言って有事3法案の成立を策しています。しかしBSEへの対応をみても、福祉・介護・医療の切り捨てぶりをみても、次々に働く者をリストラ・失業に追いやっていることをみても、彼らが「国民の生命を守る備え」をしているとはとても考えられません。

 一握りの大企業と政治家の利益のために、私たちのいのちが犠牲にされる政治と社会のあり方を根本的に変えていく努力を積み重ねることなしに、私たちと子どもたちの未来はありません。

 (投稿・七城恵二/02年7月1日発行『新コスモス』第72号より)

 

安心して食べたい 2002年08月掲載

連載 No.02 

 

 こどもたちにほんとうに安心できる牛乳を

 子どもたちが、毎日飲む牛乳を、もっと安心して飲めるものに。
 ふろむあすは、乳業会社と共同で新しい牛乳の供給を始めることになりました。BSEの感染原因と考えられている肉骨粉・代用乳などは、いっさい使っていません。遺伝子組み換え飼料も使わず、無農薬・有機栽培の牧草で育てた牛の安心な原乳を、ていねいに低温殺菌したおいしく栄養豊かな牛乳です。

 ●低温殺菌牛乳とは

 成分を損なわない温度で、ゆっくり殺菌した安全でおいしい牛乳です。

 ●BSEと牛乳

 BSE(牛海綿状脳症)の日本での発生は、牛由来の食品に大きな不安をもたらしています。牛乳は、どうなのでしょう。専門家の話によれば、牛乳から感染した事例はないし、感染の可能性も低いだろう、だがまったく感染しないかといえばそうは断言できない、とのことでした。

 

定期購入をお勧めします。
◆品名「みんなおはよう牛乳」:900mlビン・280円(定期価格)
◆火曜・金躍は早朝配達。ご注文・お問い合わせは、電話5241-4591/Fax5241-4592。

 

 (02年8月1日発行『新コスモス』第151号=改題第73号より)

 

安心して食べたい 2002年09月掲載

連載 No.03 

 

 5例目BSE、日本ハム・・・

  02年8月22日、神奈川県食肉センターで、BSE(牛海綿状脳症)国内5例目の発症が確認されました。どこまで汚染がひろがっているかわからない状態です。現在見つかっているのは、肉として出荷されようとしていた乳牛の廃用牛からのみ。しかし原因と考えられている代用乳の使用はまだ禁止されていません。牛への肉骨粉の使用、代用乳への牛由来品の使用は禁止されていますが、今後どこを回って汚染が拡大するか不明確です。
 一方で、雪印、日本ハムなど肉類の偽装、すり替え、偽表示も後を絶ちません。
 輸入牛は「安全」でしょうか?アメリカ産には成長ホルモンが使われていて、危険性が指摘されています。遺伝子組み換え飼料の影響も不明です。先頃の報道では、クローン牛の肉の「安全宣言」が出されたとのこと。アメリカはクローン牛生産に進んでいこうとしています。
 これらすべての問題は、生産効率ばかりを追い求めてきた近代畜産のあり方そのものにあります。今こそ私たちの食生活を根本から考え直し、有機農業、有機畜産を守り、本当に安心な食品を守り育てていくべきときです。後戻りができなくなる前に、はじめましよう。

 

●ふろむあすでは信頼できる生産者と契約し、安全でおいしい牛乳、肉、野菜などの共同購入をおこなっています。
お問い合わせは5241-4591へ。

 

 (02年9月1日発行『新コスモス』第152号=改題第74号より)

 

 

安心して食べたい 2002年11月掲載

連載 No.04 

 

 とってみませんか無農薬産直野菜

  

 完全無農薬・有機栽培の産直ケース野菜がおすすめです。原則として露地の旬(しゅん)の野菜のとれたてを、そのままケースに入れて直送。だからとっても美味しいのです。
 これからは、ほうれん草・小松菜の時期。霜にたたかれ、葉が厚くなった葉物の味は、ハウスなどの促成栽培品とは全然違います。
 無登録農薬の使用や輸入野菜の農薬が問題になっていますが、すべては農家に矛盾を押しつけて、農薬漬け、化学肥料漬けの農政をすすめてきた国・農水省にこそ責任があります。ケース野菜の生産者は、空港反対の三里塚の農民。農業無視の国の姿勢に反対し、独自で無農薬有機農業をすすめてきました。有機農業をはじめて20年あまり。天候に左右され、毎年困難にぶつかりますが、それでも消費者に安全な野菜を届けようとがんばっています。

 このすばらしい野菜を、あなたもとってみませんか。

 

 おためしケース野菜は1ケースで1250円。 お問い含わせは5241-4591に。

 おいしい・安全・カルシウムばっちり
 みんなおはよう牛乳
 北軽井沢の牧場で無農薬牧草と植物性飼料だけで育てた乳牛のミルク。抗生物質・ホルモン剤・肉骨粉・代用乳はもちろんゼロ。低温殺菌で風味も栄養価も満点です。900mlビンで280円(毎週定期配達します)
 ご注文・お問い合わせは、くらしを見直す会 ふろむあす 5241-4591

 

(02年11月1日発行『新コスモス』第154号=改題第76号より)

 

 

安心して食べたい 2002年12月掲載

連載 No0.5 

 

 お正月用野菜を畑からの直行便で

  

 今年(02年)は、食品の安全性が大きくゆらいだ年でした。BSE、偽装事件の連続、無登録農薬問題など。自然と深いかかわりをもつ農業生産を、商工業生産と同じようなわくにはめ、自然の摂理を無視してすすめてきた国の農業政策がもたらしたものです。食とくらしのあり方が、根本から問われています。
 千葉県・三里塚の生産者は、無農薬・有機農業をとおして、都市に住む私たち消費者に問いかけています。いや、むずかしい話より、まずはおいしいのです。

 ぜひ、めしあがれ!

 

 畑からの直行便
 今年もお正月用お野菜は、無農薬有機セット野菜! 全品、無農薬・有機、露地栽培、こだわりの土付き。本当の味を取り戻した安全でおいしい野菜です。
●1セット2200円
●三浦大根2本 さつまいも2キロ 白菜1こ にんじん2キロ 里いも2キロ
●生産者/千葉県成田市の萩原進さん・静江さんご夫婦と市東孝雄さん、千葉県芝山町の鈴木謙太郎さん・加代子さんご夫婦と木内秀次さん
●12月27日(金)にご自宅までお届けします。
●お問い合わせは、くらしを見直す会 ふろむあすまで(5241-4591/FAX5241-4592)。

 (02年12月1日発行『新コスモス』第155号=改題第77号より)

 

 

安心して食べたい 2003年01月掲載

連載 No.06 

 

 食の安全――「ただ食べる」から「努力して食べる」

  

  今年もよろしく、ふろむあすです。
 バブルで飽食、デフレで価格破壊。「何でも好きなものが、好きなときに、安く手に入る」――そんな風潮がつくり出したのが、輸入食品の激増、偽装事件の続発、O-157、BSEなど食をめぐる安全性の崩壊でした。
 農薬や化学肥料・合成添加物の多用、ついには無登録の農薬や無認可の添加物まで流通しはじめ、遺伝子組み換え作物の混入はとどまるところを知りません。国内での遺伝子組み換え作物の作付け計画も進行中。その影響は、確実に私たちの体と環境を蝕んでいます。アレルギーをもつ子どもたちが1割をこえ、成人病やガンも増え続けています。その健康不安につけこんだ「健康食品」や「栄養補助食品」の増大。ここでも怪しげなものが横行しています。
 食の根本を支える日本の農業は国のあまりの無策に、後継者がなく衰退の一途です。
 食べ物は、自然の産物。工業製品のようにはいきません。「安さ」や「利便性」ばかり求めていけば、必ずゆがみます。
 何かがまちがっている日本の政治。それは「食」という生きることの根本を揺るがしています。「平和」が崩れ、戦争への道が始まっています。いのちの源・食の崩壊も、これとつながっているのではないでしょうか。
 くらしを見直し、くらしを変える。つくる人だけでなく、食べる側も、努力し変わっていく。つくる人との結ぴつきが、世の中を変え、食を変える大きな力です。「くらしを見直す会 ふろむあす」は、なによりも、子どもたちの健康と平和な未来のために、活動を続けます。

 

 (03年1月1日発行『新コスモス』第156号より)

 

 

安心して食べたい 2003年03月掲載

連載 No.07 

 

 生産者と消費者のつながりのなかで  

  

  昨年末から、ふろむあすの産直野菜の生産地・千葉は、寒さで作物が思うように育ちませんでした。
 農薬を使わない農業は、その時の気候に大きく左右されます。だから、ケース野菜は、いいときもあれば悪いときもある。ホンモノの無農薬野菜を欲しいと思うとき、私たちは野菜つくりの大変さに心をむけることができる消費者でありたいと思います。
 ホンモノの無農薬野菜は、ホンモノの生産者と、ホンモノの消費者のつながりの中でこそ育ちます。ケース野菜は、安全な野菜とともに、私たちのくらしもあり方も変えてくれる、すてきな野菜です。

 

 産直ケース野菜は1ケース1250円。 1年間契約で毎週土曜と水曜のコース。 お申し込みは5241-4591へ。

 

 (03年3月1日発行『新コスモス』第158号より)

 

 

安心して食べたい 2003年04月掲載

連載 No.08 

 

 青空市でこんにちわ  

  

   「食」をめぐりさまざまな事件が続いています。「偽装」事件や、未登録農薬、輸入野菜の農薬残留問題などは氷山の一角です。
 厚労省の発表では、なんらかのアレルギー症状を訴える子どもたちが1割をこえているとのこと。化学物質過敏症も増え続けています。さらに重大な問題のひとつに、味覚障害(口に入れたものの味がわからなかったり、苦みばかりを感じたりする)の問題があります。以前は、60代をこえた女性に見られた症状だったそうですが、最近、20〜30代の男女に増え続け、最近は年間14万人にものぼっているとのこと。これは診察を受けた人だけですから、もっとたくさんいるはずです。
 原因は、野菜のミネラル不足と加工食品に使われている添加物。味を感じる舌の味蕾(みらい)はミネラルによって作られます。野菜や穀類に含まれるミネラルが不足していることで、この味蕾が十分に働かなくなったり、加工食品に含まれる添加物がミネラルを破壊して、味蕾のはたらきを悪くしていると考えられています。
 ハウス栽培や化学肥料、農薬などで促成栽培された野菜は、本来の野菜の栄養価が少なくなり、ミネラル分も損なわれています。さらに加工食品をたくさん使うようになった最近の食事を続ければ、このような身体の異変がさまざまにあらわれてきます。私たちのいのちを支える「食」が、「もうけ」の対象としてゆがめられているなかで、私たちの身体がむしばまれているのです。
 ふろむあすは、区内各所で無農薬有機野菜の青空市を開催中。千葉・三里塚の無農薬ケース野菜の産直運動をひろげています。はじめましょう、地域から、いのちとくらしを守る産直共同購入。

 

 産直ケース野菜は1ケース1250円。 1年間契約で毎週土曜と水曜のコース。 お申し込みは5241-4591へ。

 

 (03年4月1日発行『新コスモス』第159号より)

 

 

安心して食べたい 2003年05月掲載

連載 No.09 

 

 冗談じゃない!クローン牛  

  

  厚労省が「体細胞クローン牛の食品としての安全性」を認める報告書をまとめました。これまで出荷自粛としてきた農水省でも、流通解禁に向かって動き出すとのこと。クローン牛は、死産や育成中の死亡例が多く、その原因は不明のまま。ところが02年8月に農水省が「体細胞クローン牛は食べても安全」という実験結果を発表し、今回の厚労省報告へとつながりました。農水省の実験はお粗末さが指摘されています。農水省・厚労省は、BSE(牛海綿状脳症)の教訓をなんら省みることなく、ますます企業べったりの姿勢です。大手企業は先を争って、バイオ産業でもうけようとしています。そんななかで、クローン牛の流通を認可するなんてとんでもありません。
 「食」が危険にさらされています。でもこれは今にはじまったことではありません。1960年代から顕著になった食品公害は、私たちのいのちとくらしを脅かしつづけてきました。季節はずれの野菜や果物、「簡単・便利」な加工食品のはんらんは、本当に私たちが求めてきたものなのでしょうか? クローン牛がどうして必要なのでしょうか? 企業によって作られた「消費者ニーズ」という言葉のもとに、「食」はゆがみ、私たち、とりわけ子どもたちの健康がむしばまれています。農水省・厚労省の姿勢を許さず、生産者といっしょにいのちとくらしを守る運動が必要です。

 (03年5月1日発行『新コスモス』第160号より)

 

安心して食べたい 2003年06月掲載

連載 No.10 

 

 新ジャガ掘りを体験  

  

 5月25日、成田で三里塚産直の会「畑見学と交流の集い」が開かれました。約70人が参加。
 さつま芋の苗付けや、新ジャガ掘りを体験。子どもたちは、やわらかい土や草の上でとび回り、虫と対面して大喜び。良い勉強にもなりました。
 無農薬野菜づくりは天候、虫や病気とのたたかいの連続です。生産者の萩原進さん(写真左)からお話を聞きました。農協指導の市販の野菜は、収穫前日まで農薬が散布されてもよいことになっていることや、その回数の多さの話にみんなビックリ。
 消費者の方から「なかなか野菜が食べきれない」といった声も出ました。萩原さんは「野菜を食べる量が少なくなっている」と指摘。都会の食生活は、野菜をとる量が極端に少なくなってます。「野菜を食べるのは重労働」と萩原さん。つくるのも大変だが、「食べる」ことも「大変」ということ。ただ「簡単・便利」にすると、薬漬けの野菜が待っているだけ。
 野菜がどうつくられているのかも知らないまま、「安全・安心」は語れません。無農薬有機野菜の産直運動は、つくる人の大変さを消費者が体で受けとめていくことだなと思いました。

                                                   (03年6月1日発行『新コスモス』第161号より)

 

 

安心して食べたい 2003年07月掲載

連載 No.11 

 

 恐ろしい!遺伝子組み換え作物@ 世界の食糧支配を狙うアメリカ  

  

   遺伝子組み換え作物の商業作付けが始まってすでに7年。当初から指摘されてきた問題が次々に発生しています。6月に科学ジャーナリストの天笠啓祐さん(写真左)を招いておこなった講演からその内容の一部を紹介していきます。
 遺伝子組み換えを推進する米モンサント社は、ブッシュ政権の人脈とつながっています。厳しい規制をかけるEUを米政府はWTOに「不公正貿易」で提訴。日本は規制を強化せず、アメリカに追従しながら独自の利権をねらう状態。イラク戦争の構図とそっくりです。
 遺伝子組み換えとは、「種の壁」を越え、他の植物の殺虫性や除草剤耐性の遺伝子を作物に入れて、自然のままでは起こり得ない性質をもたせようとするものです。モンサント社の狙いは、この技術の特許と種子を独占し、世界の食糧生産を支配すること。
 大豆と綿では、遺伝子組み換え種子のほとんどを支配し、米国内だけでなく、アルゼンチンや中国の作物をこの種子に変えさせています。次は主食である米と小麦が狙われています。

 

 (03年7月1日発行『新コスモス』第162号より)

 

 

安心して食べたい 2003年08月掲載

連載 No.12 

 

 恐ろしい!遺伝子組み換え作物A ひろがる「遺伝子汚染」  

  

  アレルギー反応をひきおこし、食用として認められていない「殺虫性とうもろこし・スターリンク」。家畜用の飼料としてアメリカでつくられました。その花粉が他のとうもろこしを汚染し、「遺伝子組み換え不使用」と表示された加工品から、スターリンクが検出されるという事件がおきています。日本の子ども用のとうもろこし菓子からも次々に発見されました。スターリンクは2001年に作付け禁止となりましたが、種子汚染は継続し、今もスターリンクは検出され続けています。
 また昆虫が、殺虫性作物の影響を受けて短命化したり、逆に殺虫成分に耐性をもった「スーパー害虫」が生まれたりしています。人間が食べた場合、腸内で抗生物質がきかない菌を増大させたり、ホルモンの分泌をかく乱させたり、内臓障害や免疫異常をひきおこす危険性があることが、動物実験から実証されています。

 (03年8月1日発行『新コスモス』第163号より)

 

安心して食べたい 2003年09月掲載

連載 No.13 

 

 恐ろしい!遺伝子組み換え作物 B 日本での作付けを許すな  

  

  組み換え作物で「農薬の使用量が減る」と宣伝されていますが、実際には農薬使用量は増大しています。また作物の収量も減っていると報告されています。
 「除草剤耐性」の種子は、モンサント社の除草剤「ラウンドアップ」とセットです。アメリカでは子どもに永久歯が生えないということが起こっていますが、ラウンドアップの使用量増大が原因と考えられています。
 いま日本ではモンサント社の遺伝子組み換え大豆の作付けが狙われています。いったん栽培されれば、遺伝子汚染が拡がり、他の作物や環境に深刻な打撃を与えます。せっかく努力して無農薬有機栽培でつくっても、殺虫性作物の花粉が飛んできて、殺虫成分を含んでしまうということが起こってしまいます。
 組み換え作物の規制を強化し、全世界の農民・消費者といっしょに安全な食といのちを守りましょう。

 

 (03年9月1日発行『新コスモス』第164号より)

 

 

安心して食べたい 2003年10月掲載

連載 No.14 

 

 冷夏に思う「食」と「農」  

  

  冷夏のなかで、10年ぶりの米不作が伝えらています。関東は、9月に入っての残暑でいくぶん持ち直しましたが、東北(とくに太平洋側)と北海道は厳しいようです。稲刈りもいつもより遅れています。野菜や果物にも大きな影響がでました。夏野菜類が一時期は育たず、高値をよんだり、果物の成長も遅れました。
 お米は主食だけに大きなニュースにもなり、農作物は、天候に左右されるものなんだということをあらためて考えさせられます。
 ちょっとの温度差や雨の量、台風などの天気の良し悪しが、直接、農生産物に大きく影響を与える。こんなことは、当たり前のことだけれど、なかなか気づかなくなってしまっています。そんなあり方に、警鐘を鳴らしてくれているんだと思います。私たちのいのちを育む「食」は、「農」と密接に結びついています。消費者と生産者が密接に結びあうことがどんなに大切なことか、これを機会に考えてみませんか。

 (03年10月1日発行『新コスモス』第165号より)

 

安心して食べたい 2003年12月掲載

連載 No.15 

 

 「ぼくの・わたしの給食まつり」  

  

  以下にご紹介するのは、「杉並区の学校給食を考える会」の浦田尚子さんからの投稿です。
 杉並区が学校給食の民間委託を始めて以来3年、杉並区73人が起こした住民訴訟にもかかわらず、次々と増えていく委託校。裁判は最も重要な局面――原告側の栄養士の証言を迎えています。
 子どもたちの体に入るものが営利優先であってはならない、教育としての給食を守ろうと、私たち原告は歯をくいしばってきました。次世代を担う子どもたちに大人がその小さな背中を押して赤信号を渡らせるなんてできません。こんな思いで「給食まつり」(11月30日・日曜日 11時〜15時 セシオン杉並)をおこないます。このまつりを契機に、民間委託の問題をみなさんで考え、子どもにとって最良のシステムを話し合える場にできたら、と思っています。
 調理師さんと給食をつくったり、弁護士さんとお話したり、展示を見たりして、給食をじかに感じてください。またフリーマーケットや工作教室など住民手づくりの企画も。野菜即売会も予定してます。企画参加ご希望のかた、ぜひ声をかけてください。
 ※ ふろむあすも全力で応援しています。当日は無農薬野菜青空市を開催します。

 

 (03年12月1日発行『新コスモス』第166号より)

 

安心して食べたい 2004年01月掲載

連載 No.16 

 

 力を合わせ「給食まつり」――のべ300人が参加

  

  杉並区は、学校給食の民間委託解決すすめてきました。そんななか、もっと学校給食のことをみんなに考えてもらおうと、「給食まつり」が11月30日(日)セシオン杉並にて開かれました。
 保護者、調理師、栄養士が力をあわせた手づくりのまつりです。「親子料理教室」「リンゴの皮むき競争」・・・。この集いには、区外からも何人もの参加がありました。杉並からのねばり強い運動を学びたいとのこと。
 給食の民間委託化は、経費節減にもならないし、子どもたちのためにもならない。そして子どもたちのために頑張っている調理師さん、栄養士さんの職場を奪うもの。この給食まつりを起点に、民間委託化の流れを止めていく運動をねばり強く進めていきましょう。

 

 (04年1月1日発行『新コスモス』第167号より)

 

 

安心して食べたい 2004年02月掲載

連載 No.17 

 

 アメリカナイズの終えん

  

  食をめぐる大問題が再び連続発生。

 アメリカでのBSE発生は予想されたことでした。もともと遺伝子組み換え食品や牛への成長ホルモン投与もOKの国。機械での牛の解体法や肉骨粉の使用、検査体制の未確立、流通の不明確さなど、さまざまな問題をかかえています。「食品」を工業製品のようにあつかってきたつけが回ってきたのです。

 鶏インフルエンザ。「渡り鳥」が媒体とのことですが、「渡り鳥」は大量死しているのでしょうか? そもそも弱毒性のウイルスが、飼育環境が劣悪な家禽の中で猛毒性に変わっているとも。大量生産で薬漬けにされ、抵抗力を失っている状態の中で起きているのです。

 SARSも同じ。ウイルスは次々に変化し、流通のグローバル化で世界中を瞬時に駆けめぐります。農業を切り捨て、食糧の海外依存を深めている日本では、いつどんな事態がおきるかわかりません。

 世界の食糧生産は、巨大な工業国であると同時に農業国でもあるアメリカに主導され、支配されてきました。各国の農業もアメリカ的生産方法・大量生産方式を導入してきました。田畑には大量の農薬と化学肥料、畜産では化学薬品やホルモン剤。今度は、遺伝子組み換えやバイオテクノロジーという具合に。

 このアメリカ的な食の生産と流通のあり方が破たんしています。根本的な転換が必要です。食の問題だけではありません。戦争で他国を支配し石油を奪うような国、社会のあり方(帝国主義)にこそ最大の問題があります。

 「ふろむあす」は、『子どもたちに健康と平和な未来を』をスローガンに、食を守り、平和を求めて今年もがんばります。

 

 (04年2月1日発行『新コスモス』第168号より)

 

 

安心して食べたい 2004年03月掲載

連載 No.18 

 

 なくなれ!“牛丼”

  

  前号で鳥インフルエンザをめぐって「野鳥は大量死していますか」と書いたところ、2月6日付毎日新聞夕刊に「中国で渡り鳥1万羽が突然落下、次々と死亡――鳥インフルエンザか」という記事が載りました。マスコミは、センセーショナルに書き立てても事の本質は報道しません。「渡り鳥が群れて菜食する性質をもつことや鳥インフルエンザにかかっていたとしても同時に発症することへの疑問から、ウイルス感染ではなく集団食中毒などの別の原因によるものではないかとの見解」という情報は報道されませんでした。
 昨年末、国立感染症研究所は「SARS予防に台所用合成洗剤が有効」と発表。合成洗剤メーカーの株が上がったそうです。合成洗剤の毒性がウイルスを殺すのです。その合成洗剤の毒性の害はどうなるのでしょうか? とかく「ばい菌」というとすぐに殺菌という風潮がありますが、逆に薬漬けとなり、無窓鶏舎で飼われる鶏と同じになってしまうのです。
 最大の問題は、食生活のかたよりや加工食品、殺菌剤乱用などによる免疫力の低下です。だから野鳥は鶏インフルエンザにかかっても克服する例が多く、家禽だと深刻になり、どんどんひろがってしまうのです。
 「アメリカナイズの終えん」は、私たちの暮らしのあり方を変えていくことも求めています。牛を育てるための大量の穀類は、全世界から飢餓をなくすのに十分です。アメリカが世界の食糧を独占してきた象徴が牛肉の消費量にあります。「牛丼」はなくなってもよいのです。私たちは、肉類は、必要最小限に、大切に感謝を込めて食べるあり方がベストと思っています。
 ★安心なお肉は、ふろむあすをご利用下さい。

 

 (04年3月1日発行『新コスモス』第169号より)

 

 

安心して食べたい 2004年04月掲載

連載 No.19 

 

 おせんべいも食べられない?!

  

  日本の食糧・農業政策は、国内農業を衰退させ、輸入依存を強めています。現在、穀物自給率は28%。肉も野菜も海外輸入が増大。農業を圧迫すると同時に、食品の安全性を脅かしています。
 世界の大豆の55%、トウモロコシ、ナタネの20%が遺伝子組み換えに変わっており、その大半はアメリカ産。そして日本は最大の輸入国。ふだん何気なく食べているせんべいのほとんどに遺伝子組み換え大豆から作られた醤油が使われています。遺伝子組み換え大豆を食べると人間の腸内バクテリアが汚染されることも判明。殺虫性や除草剤耐性をもった腸内バクテリアが生まれるのです。遺伝子組み換えの際に使われる抗生物質にたいする耐性菌も生まれます。
 畜産養鶏で使われる抗生物質は、そのまま人間の体に吸収され、抗生物質耐性菌をつくり出します。抗生物質が効かなくなってしまうのです。アメリカでは、このために死亡する人が万単位で増え続けています。
 これほど遺伝子組み換え食品や抗生物質耐性菌の問題が大きくなってきても、アメリカはやめません。食肉に放射線を当てて、耐性菌をなくしてしまおうということまでやろうとしています。
 鶏インフルエンザ、BSEなど、「食」を工業製品のようにあつかってきたツケが回ってきています。そのもとで、農業が破壊され、農民が苦しみ、都市の労働者・消費者は、さまざまに汚染された食べ物を口にさせられています。
 「食」の問題からも、労働者(消費者)は、生きられなくなっています。資本主義では、農業問題・食糧問題も絶対に解決できません。労働者(消費者)も主体的・積極的に、農漁業者と連帯し「食」と「生産」を取り戻していくことが求められています。

 

 (04年4月1日発行『新コスモス』第170号より)

 

 

安心して食べたい 2004年06月掲載

連載 No.20 

 

 学校給食――経費増でも民間委託なの?

  

  5月19日、東京地裁。ほんの数秒だった。民事2部市村裁判長は、「原告の訴えを棄却する」と言い終えると逃げるように席を立った。弁護士に渡された判決をコピーして読み回し、原告団からあらためて怒りの声があがった。
 最大の争点だった学校給食の民間委託化が、経費節減ではなく経費増になることについて、判決は「経費増であっても地方財政法に違反しない」と言った。しかし、杉並区は「経費節減になる」と言って民間委託化を強行した。これでは、行政はいくらでも無駄づかいしていいということになってしまう。
 委託化が労働者派遣法に違反することについて。ここでは給食現場でおこなわれる栄養士の派遣調理員への指示・命令が、個々の調理員になされたものではなく、委託会社の社長になされたものであるとする無理矢理な事実認定がおこなわれた。給食調理の現場でどんなことが起こっているのか、「調理員さん、栄養士さんは泣いてるヨ!」と傍聴にかけつけた栄養士さんから怒りの声。
 敗訴であっても給食裁判は重要な地平を開いた。一つは、判決内容に「民間委託化は、経費節減にならない」という事実と証拠をもり込まざるをえなかったことだ。「経費節減」は民間委託化推進の理由にならない。杉並区はウソを撤回し民間委託化をやめるべきだ。
 2点目は、杉並の運動と裁判に全国から注目が集まり、学校給食の民間委託化の流れに歯止めをかけようと運動がひろがっていることだ。
 原告団は、直ちに控訴を決めた。子どもの安全な食と教育のために、そのために働く調理士さん、栄養士さんの権利を守るために。杉並からさらに学校給食民間委託化に反対する運動をひろげていこう。

 (04年6月1日発行『新コスモス』第172号より)

 

 

安心して食べたい 2004年07月掲載

連載 No.21 

 

 日本から農業が消える?! 考えよう 農業のこと食べること@

  

   この数字を見てください!
 1960年には606万戸(うち専業農家208万戸・34%)あった農家が、2000年では312万戸(専業43万戸・14%)と、40年間で半減しています。その実体は、もっと大変。総農家数のうち「販売農家」(自給的農家をのぞく)は、234万戸です。専業農家は43万戸ですから、うち190万戸は、農業以外の仕事が主で農業経営に頼っていないことになります。農業従事者の年齢を見ると、平均年齢が61歳。60歳以上が58%、50〜59歳が27%。逆に39歳以下は2・4%と高齢化の一途です。
 さらに同居後継者がいない世帯は46%もあり、後継者がいても専業で引き継ぐ世帯は9%しかありません(03年農水省統計)。
 この数字は、年々急激に下がってきています。あと10年もすると年齢や後継者難だけを考えても、さらに半減することは確実な情勢です。
 一方で、政府は「自由貿易」と称して農産物の輸入を進め、日本農業をこれに「対抗させる」として、企業の参入を促し、大きな農家だけを保護しようとしています。
 このままでは日本から農業が消えてしまいかねません。私たちの食べ物はどこから来るのでしょうか?真剣に取り組まなければならない課題です。農業から食を考えてみましょう。

                                                   (04年7月1日発行『新コスモス』第173号より)

 

安心して食べたい 2004年08月掲載

連載 No.22 

 

 国内産豚肉って本当? 考えよう 農業のこと食べることA

  

   日本の農業が厳しくなっている分、農産物の輸入が増え続けています。最近メキシコ産豚肉が、目立つようになりました。自由貿易協定(FTA)締結で、メキシコの豚肉やオレンジ類がどんどん入ってきているのです。国内の養豚家やオレンジ農家は、ますます厳しい状況になっています。
 農水省発表の食糧自給率では、カロリーベースですでに40%を割っています。飼料用を含む穀物自給率は、重量ベースで28%。国内産豚肉と言っても、実質は95%が海外の飼料によって育てられているのです。そこには「遺伝子組み換え飼料」の問題やポストハーベスト等の農薬問題があります。
 このまま進めば、どこで、どのように生産されたのかわからない食材ばかりになり、食の不安はいっそう広がります。国内生産者は安い輸入品におされて廃業の危機に立たされます。
 小泉首相は「農業鎖国はできない」と規制撤廃、FTA締結を進めています。これはトヨタ出身の奥田日本経団連会長の主張と同じです。自動車などの工業製品の輸出の枠を増やし続けるために、農業は切り捨てようというのです。このままでは日本の農業は絶滅します。それは農民だけではなく、消費者・労働者のいのちにかかわる問題です。

                                                   (04年8月1日発行『新コスモス』第174号より)

 

安心して食べたい 2004年09月掲載

連載 No.23 

 

 大豆自給率はわずか5% 考えよう 農業のこと食べることB

  

   増え続ける輸入農産物。そこには残留農薬の問題や遺伝子組み換え作物の問題があります。
 たとえば日本の大豆自給率はわずか5%。残り95%が輸入で、そのほとんどはアメリカからの輸入です。アメリカでは、遺伝子組み換え大豆への切り替えが進み、02年度で75%、04年度には86%の作付けが遺伝子組み換えとなっています。日本の輸入大豆の75%以上がこのアメリカ産大豆であり、単純計算すると日本の市場に出まわる65%の大豆が米国産遺伝子組み換え大豆ということになります。その他の輸入元であるブラジル、カナダ、中国も遺伝子組み換えをすすめており、実際に食卓に出回る遺伝子組み換え大豆はもっと多いはずです。
 昨年、日本は冷夏で大豆が大凶作でした。今年の夏から秋にかけてはもっと輸入大豆が食卓に出回ります。輸出国が凶作となった場合、どうなるのでしょう。
 みそ・しょう油・豆腐など大豆は私たちの食生活にとって欠かせません。その大豆がこういう状態なのです。さらに政府は、お米の自由化を進めています。これ以上の農業切り捨てを許すわけにはいきません。農業生産者と消費者=労働者がともに手を取りあう時です。

                                                   (04年9月1日発行『新コスモス』第174号より)

 

安心して食べたい 2004年10月掲載

連載 No.24 

 

 ナタネの遺伝子汚染 考えよう 農業のこと食べることC

  

 日本に輸入されているナタネの80%はカナダ産。このカナダ産ナタネの67%が遺伝子組み換えナタネ(03年)。そのほとんどが搾油用です。国内最大の加工用ナタネ輸入港である鹿島港周辺で、遺伝子組み換えナタネが自生しているのが見つかりました。さらに続けて、四日市港と近隣のナタネ精油所周辺でも組み換えナタネの自生が確認されました。自生している組み換えナタネの中には、国内で栽培認可がおりていない組み換えナタネの品種も確認されています。
 ナタネの種子は小さく、輸送や荷役取扱中にこぼれたり、風などで飛散します。ナタネは花粉による遺伝子汚染が広がりやすいのも特徴。実験では花粉飛散による汚染は、2〜4`メートルにもおよぶとのこと。ナタネ近縁の野菜や野生種は多く、放置すれば組み換えの自生種がさらに拡散していきます。すでに北関東一帯のナタネ畑には汚染が広がっているという指摘も。鹿島や四日市のほか横浜、清水、名古屋、神戸、北九州などのナタネ輸入港と搾油工場周辺にも組み換えナタネが自生し、遺伝子汚染を広げています。
 ナタネに限らず、日本は96年以来、毎年コーン1600万d以上、大豆483万d以上など膨大な穀物を輸入し、その7〜8割が遺伝子組み換えとなっています。汚染・混入は製品にも広がり「遺伝子組み換え大豆は使用していません」と表示された豆腐から組み換え大豆が検出されています。
 私たちの食と農は根本から脅かされています。「遺伝子組み換え作物を作らせない、作らない、使わない」運動とともに、農業生産者と連帯した産直の輪を広げましょう。

                                                   (04年10月1日発行『新コスモス』第176号より)

 

安心して食べたい 2004年11月掲載

連載 No.25 

 

 BSE二重基準 考えよう 農業のこと食べることD

  

 農水省・厚労省は10月15日、食品安全委員会に「BSE国内対策」の見直しを諮問しました。その内容は、アメリカの「要望」どおり全頭検査から生後20か月以下の牛を除外するというもの。一方で国内での全頭検査は当面継続という二重基準。来春以降に新基準が施行される予定で、検査済みの国内産牛肉と未検査の米国産牛肉が流通することになります。まさに米国産輸入再開のためでしかない、アメリカと日本の大手食肉業界の思うままです。
 BSEは発生ルート含めまだまだ未解明な部分の多い病気。これまでおこなった350万頭の検査で最も若齢だったのが21か月だったから、20か月以下は除外するとは! 1か月の差で検査する・しないが分けられるものなのか。
 7月に来日した米食肉大手タイソンフーズ社(対日輸出の4割を占めていた)の労働組合代表者は、「タイソン社は食品の安全、労働者の安全を無視している。BSEから消費者を守るという会社の安全対策にも私たちはほとんど信頼をおいていない」「会社は日本の消費者の安全、工場労働者の安全よりも、利潤と生産スピードを優先している」と指摘。食の現場の労働者からの貴重な告発です。
 BSEの根本問題は、牛の生理を無視した飼育。早く安く太らせるために草食動物の牛に肉骨粉を与えたことから始まっています。食の根本が、大資本の利益優先によってゆがめられることによって、生産者が苦しみ、加工現場の労働者の安全が無視され、消費者の安全が脅かされる――この構造を変えなくてはなりません。大資本の横暴から命を守るために、消費者・労働者・生産者が手を結び闘っていく時です。

                                                   (04年11月1日発行『新コスモス』第177号より)

 

 

 

安心して食べたい 2004年12月掲載

連載 No.26 

 

 野菜の価格って何だ?! 考えよう 農業のこと食べることE

  

 野菜の価格が上昇している。猛暑・台風・長雨で収穫量が減っているためだ。一時より少し「安定」とのことだが、秋の作付け時期の天候不安定によるものだから、年末から年明けにかけて「値上がり」は続くだろう。今、一般の畑では、病気予防のために消毒剤がたくさん使われているそうだ。
 天候が悪い時は、どの生産者も不作だ。市場価格がはね上がったとしても多数の生産者のふところが温かくなるわけではない。逆に豊作の時は価格が暴落し、手間賃にもならないとそのまま畑に埋めてしまうという話をよく聞く。生産者はどっちに転んでも泣くしかない。
 近代農業政策は、農業を都市消費者向けの換金作物作りに誘導してきた。多品種作付け型の有畜複合農業がすたれ、レタスやきゅうり、キャベツ、大根などの単品作付けが奨励された。その結果、消毒剤や農薬、化学肥料が多投され、野菜の味も栄養価も本来のものを失った。そして生産者は、市場に左右され支配される。農業生産は大きく天候にかかっており、どんなに農薬などを使っても、できないときはできない。
 食は人間生活の根本をなす。だからこそ農業は大切にされなければならない。戦前、大凶作の時、東北の農民は、子どもたちを売らざるをえなかった。小作制度は廃止されたが、現代の農民も近代化・機械化の中で多額の借金をかかえざるをえず、冬は出稼ぎという人が多い。私たち消費者・労働者も、食べやすいトマトやきゅうり、レタスばかりを求めるのではなく、農業生産者の立場から私たちの食のあり方を考えるべきではなかろうか。農業生産者との連帯が掲げられてこそ社会は変わる。

                                                   (04年12月1日発行『新コスモス』第178号より)

 

安心して食べたい 2005年01月掲載

連載 No.27 

 

 農家300万戸の放り出し 考えよう 農業のこと食べることF

  

 04年の天候異常は全国の農家を痛めつけた。猛暑、相次ぐ台風、中越大地震、12月に入っての台風並の突風。被害は野菜だけではない。米は場所によっては台風や猛暑による胴割れで、03年以上の凶作。台風の通り道になった九州や中四国で柑橘類、雑穀・豆類の被害、青森や北海道でもリンゴなどが壊滅的被害を受けた。この自然災害の上に、小泉内閣の「聖域なき構造改革」による農業切り捨てが農家を襲う。
 来年3月には、新たな「食料・農業・農村基本計画」が策定される。その柱は、株式会社形態の農業全面参入と大規模農家への施策の集中だ。減り続ける農家の戸数は現在約300万戸。うち約40万戸の大規模農家に施策を絞り、残りの零細農家は、施策対象外とされ生きていけなくなる。大規模農家は生き残れるかというとそうでもない。農産物市場開放、FTA(自由貿易協定)による関税撤廃は、大規模農家もつぶす。
 この背景に日本経団連会長・奥田氏(トヨタ会長)らの「奥田ビジョン」がある。「東アジア自由経済圏のために、農産物市場開放が必要」というのだ。要は、トヨタのような大企業が輸出を増やし、もうけていくためには、国内農業はじゃまだということ。そのため政官財一体で農業をつぶしにかかっている。
 労働者にかけられている民営化・首切り・福祉切り捨て・大増税も、農業切り捨てもすべては大資本の利益のため。イラク派兵・戦争・改憲もみんなそうだ。
 今年の農業被害のすごさを、私たち消費者・労働者も思いにとどめよう。05年は、あらゆる問題で転換期だ。農業者・生産者の怒りと結びあい、ともにこの社会を変えよう。

                                                   (05年1月1日発行『新コスモス』第179号より)

 

安心して食べたい 2005年02月掲載

連載 No.28 

 

 お米が食べられなくなる もはや農業恐慌――不作なのに米価暴落

  

  昨年、生産者米価が暴落し農家に大打撃となりました。コメの部分自由化が始まった94年から10年で半値、輸入米を下回る1俵(60`)8千円台の銘柄もあり、軒並み生産費の6割前後、農家は米1俵に千円札を6〜7枚も張り付けて出荷する深刻な状況です。これはもう農業恐慌です。
 昨年度の作柄は、猛暑や台風などで一昨年に次いで不作。にもかかわらず続く米価の下落。その原因は、政府が不作に便乗して百万トンを超える古米を放出し、企業の金もうけに加担しているからです。小泉政権が進める「農業改革」の策略です。現在170万戸の稲作農家を8万戸ほどに「大リストラ」し、コメ流通に大手企業を参入させてコメの市場開放を促進しようというもの。
 米の需給に責任を持つべき政府が、「民間でできることは民間に」と言って、生産から流通まで企業に売り渡す。米価の暴落で米をつくる農家がいなくなり、国内産米は不足し、海外からの輸入に依存することになります。消費者にとっては「安ければいい」と思われがちですが、主食であるお米が、企業によって支配されれば、不作の時は高騰し、食べられない事態に。今年の秋も不作であれば、深刻な米不足になること必定です。
 時代は、「米騒動」に回帰しています。生産農家とともに、生産と安心を守るネットワークを、消費者、労働者の手で!

                                                   (05年2月1日発行『新コスモス』第180号より)

 

安心して食べたい 2005年04月掲載

連載 No.29 

 

 ファーストフードで肥満に

  

  農水省傘下に「食を考える国民会議」が設置され「食育」を推進するという。だが「食」をこわしてきた当人たちの反省の言葉はなく、「食と農の再生プラン」の柱は、「農業構造の改善」「株式会社等の参入」だ。日本の食を支えてきた多数の中小農家は「収益力」「競争力」がなく、「自由化」に耐えられないから、企業を農業に参画させ大規模化を軸に農業の構造改革をするという。この結果、現在300万の農家は40万に減り、米作農家は、70万から8万戸にまでしぼられる。これでは農業解体だ。
 「食育」には、作る人の側である農業政策が問われる。そしてもう一方は、「消費者」である労働者の生活の状態が問われる。労働者の生活は、リストラ、賃金カットでどんどん厳しくなっている。つくる時間も、食べる時間も奪われ、「食育」どころでない。
 アメリカでは「肥満」が3人に1人と大問題。だが「豊か」で食べ過ぎて起こっているのではない。低所得層が「安いもの」にたよらざるをえず、小さいときからマックなどファーストフードを常食させられているからだという。これは他の国にもひろがっている。 「人はパンのみにて生きるに非ず、されど又パンなくして人は生くるに非ず」――河上肇『貧乏物語』は、労働者の食の状態から資本主義経済の矛盾を問うた。「自然食」「健康食」をいかに訴えても、つくる人と食べる人が大事にされない社会構造のもとでは、「食育」は実現しない。

                                                   (05年4月1日発行『新コスモス』第182号より)

 

安心して食べたい 2005年05月掲載

連載 No.30 

 

 穀物メジャーの支配戦略

  

  とうもろこしの約4割、大豆やナタネは6割以上――日本の食卓にはこんなにも遺伝子組み換え(GM)作物が入り込んでいる!(グラフ参照)  日本は、GM農産物の最大の輸入国。国内農業を衰退させ、輸入に依存してきた結果です。
 アメリカは、GM農産物の輸出を世界戦略として展開してきました。穀物メジャーであるモンサント社が90%超の種子を支配・独占しているからです。BSEと同じように、日本はこのアメリカの要求に屈する形で、遺伝子組み換え食品の導入に道を開いてきました。国内でのGM作物の栽培も狙われています。
 深刻なのは環境汚染。ナタネの水揚げ港や周辺の輸送路で、輸入された遺伝子組み換えナタネやコーンがこぼれ落ち、自生しています。ナタネは、近隣種が多い品種。白菜やキャベツ、小松菜など、多くの作物と交雑します。このままでは、野菜が遺伝子組み換え作物と交雑し汚染され、知らないうちに口にすることになります。
 GM食品には、これまで人間や動物が食べたことのない新しいタンパク質が入っています。安全性の評価基準もあいまい、長時間食べ続けて大丈夫なのか、人間より多量に餌を食べる豚や牛に影響はないのか、さらにその肉を食べた人間はどうなるのかなど不明のまま。食物アレルギーの拡大も心配されます。
 「遺伝子組み換え食品ノー!」の声をひろげなくては。消費者も生産者も、GM農産物はつくらない、売らない、買わない運動を。

                                                   (05年5月1日発行『新コスモス』第185号より)

 

安心して食べたい 2005年08月掲載

連載 No.31 

 

 遺伝子組み換えイネ野外試験を強行

  

  遺伝子組み換えイネの野外試験栽培が、新潟県上越市の中央農業研究センター北陸研究センターで強行されました。5月31日に1回目、続けて6月29日に地元の農家をはじめ多くの人々が抗議するなか、2回目が強行されています。1回目は開花前に穂は刈り取ると説明されていますが、2回目は開花させ種子を取る目的の野外栽培です。
 遺伝子組み換えにはさまざまな問題が指摘されています。アレルギー被害、内臓障害、抗生物質耐性菌の増大……。予期しない問題もおこっています。さらに問題になってくるのが、長期的影響。いったん野外に散らばるとコントロールがきかず、遺伝子汚染の拡大につながります。いくら隔離しても、風・昆虫・鳥などで花粉が飛散し、他のイネを汚染します。
 新潟といえば米どころ。実験による被害は計り知れないと、近隣農家だけでなく、農協、自治体までが反対しているなかでの、今回の田植え強行。誰もが望んでないのです。実験許可をだした農水省・環境省の責任は重大です。背景には、「遺伝子組み換え」技術をめぐる日米間の争闘があります。
 遺伝子組み換えは、さまざまなほころびを見せ始めています。取り返しのつかない事態になる前に、遺伝子組み換え作物開発をやめさせましょう。遺伝子組み換えイネの野外実験中止を!

 

抗議先 新潟県上越市稲田 1-2-1 中央農業総合研究センター 北陸センター
電 話 025-523-4131 FAX025-524-8587
※野外試験中止を求める署名はふろむあすでも扱っています。

                                                   (05年8月1日発行『新コスモス』第183号より)

 

安心して食べたい 2005年09月掲載

連載 No.32 

 

 「霜降り肉」に待った!

  

 「人工霜降り肉」。ファミリーレストランなどで出される150グラムで1000円くらいのサーロインステーキは、ほとんどがコレ! レストランなどでは、加工肉であることを表示する義務がないため、消費者は何も知らずに食べています。国内生産量は何と年間2000万食!
 「人工霜降り肉」は乳化させた和牛の牛脂を赤身肉に注入して全体に「サシ」が入ったピンク色に仕上げ、金属枠にはめてステーキ状にします。裂け目などは結着させて完成させるとのこと。
 問題はないのでしょうか。乳化させる際に使われる「天然乳化剤」とは。裂け目等を結着させるには何を使っているのか。和牛の牛脂に問題はないのか。さらに問題は赤身肉。オーストラリア産の搾乳を終えた安い廃牛の肉で、固くてハンバーグにするしかなかったものが、牛脂の注入で、日本では高級とされる「霜降りステーキ」に変身――これは消費者をあざむく、誇大宣伝にあたるのでは?
 この「人工霜降り肉」は、北海道のホクビーという会社がつくっていて「メルティークステーキ」というのがその名前。ファミレスに行かれたときぜひ確かめてみてください。「人工霜降り肉」は米国産牛肉が輸入禁止となってから、急速に売上げを伸ばしていて、他の企業も参入をねらっているとか。ホクビーではさらに焼肉をねらっています。
 BSEが、牛の大量生産・大量流通に原因があったように、加工肉の氾濫(はんらん)は良い結果をもたらしません。牛を育てるには、たくさんの穀物を必要とします。その分の穀物があれば、世界の飢餓が救われます。日本人の「サシ」好きは変わらねば。

                                                   (05年9月1日発行『新コスモス』第186号より)

 

 

 

安心して食べたい 2005年10月掲載

連載 No.33 

 

 どうなってんの? 『食』の世界

  

  国内でのナタネの自生調査がおこなわれ、遺伝子組み換え(GM)ナタネと確認されたところが14か所にものぼっています。うち11か所は、幹線道路や港などの予想された所ではなく、新興住宅街の空き地など想定外の所でした。鳥が運んだのかどうかわかりませんが、GMナタネが予想以上に拡大していることがわかりました。日本は非栽培国ですが、カナダなどの栽培国では汚染がひろがり、もう非遺伝子組み換えのナタネが栽培できなくなったといいます。
  輸入作物の農薬汚染、遺伝子組み換え、ポストハーベスト、未承認添加物、BSE、鶏インフルエンザ、米のカドミウム汚染、魚の水銀汚染など、じつに現代の「食」は不安に包まれています。
  何が問題となっていて、私たちはどうしていくのがよいのか――「遺伝子組み換え食品いらない! 全国キャンペーン」の代表で、食と環境問題にくわしい天笠啓祐さんをおまねきして、お話しをうかがいます。みなさんが参加しやすいように3つの地域で開きます。ぜひご参加を!

 

◆講師・天笠啓祐さん紹介
 遺伝子組み換え食品いらない! 全国キャンペーン(http://www.no-gmo.org)代表。著書に『世界食糧戦争』(緑風出版)『安全な食品はどこで買えるか』(宝島社)ほか多数。

 

                                                   (05年10月1日発行『新コスモス』第187号より)

 

安心して食べたい 2005年12月掲載

連載 No.34 

 

 ラットが実証 遺伝子組み換え作物の有害性

  

  GMO(遺伝子組み換え作物)の有害性が、また一つ生物実験で証明されました。
 この10月のロシア科学アカデミーでの実験報告です。除草剤耐性大豆を食べさせたラットのメスは、出産に際し死産が56%(通常7%)と8倍もの高率となり、また生まれたラットの35%が20グラム未満の「未熟」での出産だったとのことです。ラットでの実証は、人間の例に近いことがわかっており、この実験結果は、衝撃をもって世界に伝えられてます。
 そもそもGMOの許認可にあたって、動物実験がおこなわれていないこと自身がとんでもないことですが、このほかにもさまざまな実験で、GMOの有害性が実証されています。GMOは、「食糧難を解決する。農薬の使用を減らす」などと前宣伝がなされましたが、実際には収量減少、農薬使用量も増加という結果が報告されています。
 GMOは、遺伝子操作で特許を独占し、農業=食糧生産を支配しようとする資本の新たな利益追求の姿です。遺伝子組み換え大豆の9割は、アメリカのモンサント社という巨大なアグリ企業が独占しています。そのモンサント社は、ブッシュ政権と深いかかわりを持っています。日本の企業も、これに対抗しようとGMO開発にしのぎを削っている。そこには人間と自然のかかわりをも破壊する資本主義の最後の姿があります。市場支配をめぐり戦争を繰り返す帝国主義のもう一方の姿です。重大なことはこれまでの環境破壊と違って、遺伝子汚染はあと戻りがきかないということ。なんとしても止めなくてはなりません。

                                                   (05年12月1日発行『新コスモス』第188号より)

 

 

安心して食べたい 2006年01月掲載

連載 No.35 

 

 効かない!危ない!予防接種

  

  「鶏インフルエンザの恐怖」が喧伝(けんでん)されている。これは「食」の問題ではない。「鶏インフルエンザ」にかかった鶏を食べてもインフルエンザにはならない。鶏の大量死は、鶏を大量に密集した空間で飼育する養鶏法の問題です。
 予防接種は効かない。日本では43年間、学童に予防接種が義務づけられてきました。中止して12年。その後新しい科学的根拠をもったデータはない。毎年のべ3千万人に打って効果がなかったのです。ウイルスの変化にワクチンの株はついていけず、型は一致しません。1シーズンでも型は変わります。ワクチンはその変異に追いつけないのです。ワクチン接種でだれがもうかるのか! 政府・厚労省が製薬会社などの側に立って宣伝しているのはとんでもない話です。
 副作用があり危険。00〜01年度に公表された副作用は、20歳以下で54件で重篤(じゅうとく)なアナフィラキシー(抗原抗体反応の一つ。ある抗原で免疫を得た生体が、同じ抗原の再投与にたいしてショック症状など過敏な反応を示すこと)6件、脳症など中枢神経系の副作用12件。成人では少なくとも6人が死亡。製薬会社の報告が大半なので実際はもっと多い。インフルエンザワクチンは無効・有害です。タミフルはもっと危険。解熱剤も脳炎や脳症を起こす原因。安易に使えません。
 百年前のスペイン風邪を持ち出し、「不安」をあおっている背後には製薬会社がいます。スペイン風邪で多くの犠牲が出たのは、第1次大戦下の劣悪な社会環境が最大原因。戦争こそ止めろ!です。
 インフルエンザ対策は、風邪の予防が基本。手を洗う、うがいをする。室内を乾燥させない。体に水分を補給する。十分な滋養と体力をつける。疲労や睡眠不足が一番よくありません。子どもやお年寄りにとくに気を使ってください。
※詳しくは「ワクチントーク全国」のホームページ(http://www.ne.jp/asahi/kr/hr/vtalk/index.htm)を参照。

                                                   (06年1月1日発行『新コスモス』第189号より)

 

 

安心して食べたい 2006年02月掲載

連載 No.36 

 

 小泉政権は即刻解散だ!

  

 アメリカ産輸入牛肉からBSE特定危険部位発見! アメリカ側が輸出条件を守らなかったことがいっさいの問題と責任を転嫁していますが、とんでもない。消費者団体をはじめ消費者側のたび重なる要請と抗議を無視し、輸入再開を強行したのが日本政府です。ブッシュが来日するからと輸入再開を主導してきた小泉首相・中川農水相・川崎厚労相、あなたがたの責任だ!
 さらに驚くべき事実が! 昨年12月12日に輸入再開を決定し、農水省と厚労省が査察団を派遣したのが同13日、11施設を視察して帰ってきたのが24日。ところが同16日午前には、成田に米産牛肉が到着していて、この牛肉を処理した施設は査察の対象に入っていなかったというのです。たまたま発見された特定危険部位以外に、査察も検査もされていない米産牛肉がこのひと月どんどん入ってきていたということです。
 1月24日来日したペン米農務次官は「BSEのリスクは自動車事故よりはるかに低い」と発言しました。これがアメリカ政府の認識。ブッシュ政権を支える巨大な食肉産業。「リスク」より利益優先というわけです。
 ところでヨーロッパでは、アメリカ産牛肉をBSE以前から、輸入禁止処置にしているのをご存じでしょうか。輸入禁止の理由は、成長ホルモン剤の使用です。アメリカからWTOに訴えられ賠償金を払っても、輸入禁止は続いています。アメリカ産牛肉は、BSEだけでなく、成長ホルモン剤、抗生物質、遺伝子組み換え飼料、農薬などさまざまな問題をかかえているのです。
 国内畜産業を保護し、安全・安心な食肉をつくり出すシステムを保障することこそ最大の課題。BSE、耐震偽造、ホリエモン、いずれも原因は小泉政権。即刻解散だ!

                                                   (06年2月1日発行『新コスモス』第190号より)

 

 

 

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